目次
ディフュージョンとグロー効果
意味
「カメラの撮影のときにフィルターを通せばディフュージョン効果を出せる」といったように、意図的にかけることが多いようです。
アニメでもよくディフュージョンは使われます。
たとえばLEDライトの光はグロー効果を発生させることがあります。
ライトセーバーのようないわゆる「レーザー」もグロー効果が発生しやすい光です。
ディフュージョン効果とグロー効果の違い1:光源か、光を受けた物体か
ディフュージョン効果は物体が光を受けて反射し、拡散して見えるような効果のことです。それに対してグロー効果は物体そのものが輝いていて、かつ拡散して見えるような効果のことです。
たとえばろうそくの写真を撮ると、じゃっかん光がぼやけて拡散しているように見えます。これは火そのものが発光しているケースなのでグロー効果です。
そして火の光を受けてロウも光が拡散しているように見える場合はディフュージョン効果になります。グロー効果とディフュージョン効果が同時に画面に発生していることはよくあります。ディフュージョンだけといった場合は、画面外に光源があるケースです。
たとえば太陽が物体に光を当ててディフュージョン効果が発生している場合で、写真やイラスト内に太陽が描かれていない、含まれていないといったケースはよくあるはずです。その場合、写真の中でグロー効果は確認できません。
もっとも光を受けた物体も「二次光源」として扱えばグロー効果が発生しているという解釈もできます。
ためしにフォトショップでディフュージョン効果を出してみました。ロウソクのロウのほうもぼやけて拡散していることがわかります。
ロウの拡散だけを比較するとよくわかります。光がぼやけて拡散していることがわかります。
イラストにグロー効果をかける場合、同時にディフュージョン効果もかけることになるケースがあります。
今回ろうそくの写真にディフュージョン効果をかけたのですが、ロウソクの光そのものも強くなり、拡散しています。
グロー効果はLEDやレーザーなどでもよく見られます。あるいは霧の中で信号機がぼやけて光っている場合も、グロー効果に近い現象が起きます。
特定の物の性質や、霧などの周りの環境では特に起きやすいようですね。たとえば朝や昼といった明るい環境下でグロー効果やディフュージョンは確認しにくいですが、月光下など暗い環境下では確認しやすいです。どんなケースでもディフュージョンやグロー効果をかければいいというわけではなさそうです。ある軽い環境では弱く、暗い環境では強くといった使い分けも有効なのではないでしょうか。
もちろん現実世界で起こらないようなグロー効果やディフュージョン効果を、”演出として”イラストや写真で表現するというのもひとつのテクニックになります。
ディフュージョン効果のみ、あるいはグロー効果のみをかけたい場合は、効果をかける範囲を光源以外の物体のみに絞り、光を拡散させる必要があります。フォトショップではレベル補正などで効果の範囲を調整したりします。
イラスト内に太陽や蛍光灯などの光源がない場合は、必然的に物体だけがある状態です。その場合は、人間や物などをぼかして光らせればディフュージョンのみをかけることになります。
ブレンダーで強くディフュージョン効果のようなものをかけてみました。自然なディフュージョンはもう少し弱い反射光です。
※光を受けた物体も”二次光源”として扱うこともあります。その意味では人間の肌にグロー効果をかけるケースもあります。いずれにせよ一次光源よりも二次光源のほうが光が弱いので、グロー効果よりもディフュージョン効果のほうが光が弱くなります。
こちらは参考にしている講座のディフュージョン効果です。よくみたらぼやけて光っている、という程度の変化ですよね。
そしてこれがディフュージョン効果に加えて、ソフトフォーカスやグロー効果などさまざまな効果を合わせたものです。
ディフュージョン効果単体よりも強く、より多くの範囲でぼやけていて、かつ光っていますよね。
アニメのようなイラストを作成する場合は、ディフュージョン、グロー効果、そしてソフトフォーカス効果などを適宜組み合わせる必要があると思います。もちろんディフュージョン効果のみでいい場合もあるので好みの問題にもなると思います。
たとえばアニメ、オーバーロードではよく見るとディフュージョンがかかっているシーンが見受けられます。このようにわずかに光を反射させるとアニメっぽいテイストにすることが可能になります。物体が光を受けて光を拡散させているので、この場合はディフュージョンという定義になります。光源が強ければ強いほど、光の拡散も強くなります。
人物にグロー効果をかけるという言い方は正しいのか?
人物にグロー効果をかけるといういい方は正しいのかどうか、正直よくわかりません。二次光源として扱えばグロー効果という言い方もできなくはないです。グロー効果は”特定の明度のみを光らせる”と講座では説明されていましたが、ディフュージョン効果も”特定の明度のみを光らせる”場合があるので範囲という意味では区別できません。
部屋にろうそくの火しかない場合、ろうそくの火は別の光に当たっていません。なのでろうそくの火はグロー効果であり、ディフュージョン効果ではありません。一方で、ろうそくのロウは、ロウそれ自体が輝いているわけではなく、火の光にロウがあたることによって光り輝いて見えているだけです。その意味で、ロウはディフュージョン効果であるといえます。ただし、ロウが二次光源として他の物体に光を当てているような場合は、グロー効果ともいえなくもないという変な話です。
あるいは”光の強さ”として区別することも可能です。ろうそくの火の光は、ロウの光より確実に明るく輝いているはずです。その意味で、強い光の拡散をグロー効果、弱い光の拡散をディフュージョン効果として区別するということです。
イラスト作成やカメラの編集では現実世界にはないような演出を行う場合があります。つまり本来なら被写体の人間は弱い光の拡散しかしていない(ディフュージョン効果)のに、あえて強く拡散させて非現実的に演出を行う(グロー効果)ケースです。そういった意味では、人物にグロー効果をかけるといった言い方は正しいといえます。
ディフュージョン効果とグロー効果の違い2:色味が変わるかどうか
講座*1によると、グロー効果では色味が拡散してピーキーに光り輝き、ディフュージョン効果では色味が変わることがないそうです。
ピーキーとはおそらくpeakから派生した言葉で、尖った、山のような、針のようななどの意味だと思います。
おそらくグラフでいう、特定の明度のみを光り輝かせるといったニュアンスでしょうか。
ただ、色味が変わるというのはすこし理解できます。こちらはグロー効果を全体的にかけたもの(通常は範囲を限定します)ですが、色が全体的に拡散して、色味が薄く?なっている感じですね。
ディフュージョン効果(顔部分)を中心にかけていますが、グロー効果のように色味が強く変化していません。
ソフトフォーカスとは?
ソフトフォーカスが”ぼやけた感じ”というのはわかります。一見するとグロー効果やディフュージョンに似ていますよね。
違いは、光らせるかどうかです。イラスト作成ではソフトフォーカス効果を再現するとき、レイヤーを複製してガウスぼかしをかけて、不透明度を下げるだけです。グロー効果やディフュージョンの場合はぼかした上に合成モードをスクリーンに変えて光らせる作業があります。
ただぼかしただけです。それでソフトフォーカスを表現できます。
ディフュージョン効果は特定の明度のみに限定するものなので今回は肌周辺にエフェクトをかけました。
最後にグロー効果です。明度を限定せずに、全体的にぼかして、かつ光らせました。もちろんイラスト作成では、光源のみにエフェクトを限定する場合があります。たとえば部屋の中のろうそくの火だけにグロー効果をかけるといった場合、ろうそく周辺の明度のみをぼかして光らせればいいわけです。
また人物の背景のみにグロー効果をかけるケースも有るようです。神々しい雰囲気を演習することができます。
もちろんディフュージョンやグロー効果、ソフトフォーカスを組み合わせることも可能です。
ディフュージョン効果、グロー効果、ディフュージョン効果のやり方について
【クリスタ】アニメの絵のようなディフュージョンのやり方&ソフトフォーカス【CLIP STUDIO PAINT】
【フォトショ】アニメの絵のようなディフュージョンのやり方【Photoshop】
【クリスタ】スターバーストディフュージョンのやり方【CLIP STUDIO PAINT】
【フォトショ】スターバーストディフュージョンのやり方【Photoshop】
【クリスタ】グロー効果のやり方【CLIP STUDIO PAINT】
【クリスタ】グロー効果のやり方【CLIP STUDIO PAINT】
別の記事でまとめましたのでよろしければ参照してくださいm(_ _)m
参考文献
引用画像
1:https://www.pixiv.net/artworks/10041130
2:http://overlord-anime.com/_season1/story.html?st=1
3:https://www.bhphotovideo.com/c/product/147234-REG/Sailwind_HCC300_3x3_HI_Soft_Center.html
4:https://www.bhphotovideo.com/c/product/37941-REG/Nikon_2408_52mm_Soft_Focus_2.html
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