顔は球体で構成できる
5分割法
5分割する方法は他にもあります。一般的な分割方法は以下の記事にまとめてあります。ただこの分割はメンドクサイ。5分割するために4分割を3分割にして、さらに6分割にしてからそれを5分割にするというメンドクサイ手法です。もっと簡単な方法ないのか?と思い基準線を利用した方法が便利なので紹介します。
この方法は正面の顔にむいています。斜めや横といった顔は別の方法が必要になります。
【アナログ】正方形を分割する方法とは(2分割、3分割、5分割)
5分割法を使った顔の描き方(基準線を使う)
5分割の線に球体を合わせてみます。いわゆる「ジャック・ハム」の5分割です
さらに半径が3分割になるように下に円を足します。これでジャック・ハム法の骨子の完成です。
縦3.5の位置に向かって、下の球体から線を伸ばしていきます。ちょっと肉付けしましょう。これで全体的な骨子が完成しました。
後は細かい部品だけです。分割線はこの細かい部品の配置のためにあります。
7分割の場合は1:2:2:2とわけられます。生え際:眉毛:鼻:あごです。部品は簡易的にあてはめただけで、正確な大きさを考慮していません。このくらいの位置にになるよという目安です。
線から描くか球から描くか
これはどちらから描いても同じかもしれませんし違うかもしれません。両方の側面があります。
ためしにフリーハンドで5分割線の円を描いてみてください。円から描いたほうと、線から描いたほうのどちらが描きやすいでしょうか。
線から描く
線から書く場合は最初の基準線を決めます。そこからこの基準線と同じ長さの線を横に足していきます。
アナログの場合は分かりやすいように縦に短く線をいれるといいかもしれません。基準線は下書きやアタリにあたるので後で消しやすいように薄く描きましょう。この長さを丁寧に基準に合わせることが、絵の綺麗さにつながっていく要素のひとつになります。
さてこの線を縦にも引いていきます。今度は中心に、1/2ずつ伸ばすイメージです。
次に直径が3になるように円を作ります。これでジャック・ハム法の原型が完成です。
球から描く
これが意外と難しいです。そもそも最初に球体を描いてしまうと、基準線を決めにくくなってしまうのです。
基準線がぴったり1/5ならいいのですが、初心者はそううまくいかないですね。定規を使えばできなくもないですがメンドクサイですね。そもそも「最初に球体を描く」時点できれいな球体を描けているかどうかの問題もあります。
最初に線を描くのは、球体を綺麗に描くという意味でも有用なのです。
参考文献
人体の描き方関連
ルーミスさんの本です。はじめて手にした参考書なので、バイブル的な感じがあります。
人体のデッサン技法 ジャック・ハムも同時期に手に入れましたが、比率で考えるという手法にルーミス同様に感動した覚えがあります。ルーミスとは違う切り口で顔の描き方を学べます。
解剖学関連
スカルプターのための美術解剖学: Anatomy For Sculptors日本語版 スカルプターのための美術解剖学 2 表情編
一番オススメの文献です。3Dのオブジェクトを元に作られているのでかなり正確です。顔に特化しているので、顔の筋肉や脂肪の構造がよくわかります。文章よりイラストの割合のほうが圧倒的に多いです。驚いたときはどのような筋肉構造になるか、笑ったときはどのような筋肉構造になるかなどを専門的に学べることができ、イラスト作成においても重要な資料になります。
こちらはほとんどアナログでイラストがつくられています。どれも素晴らしいイラストで、わかりやすいです。文章が少し専門的で、難しい印象があります。先程紹介したスカルプターのための美術解剖学よりも説明のための文章量が圧倒的に多く、得られる知識も多いです。併用したほうがいいのかもしれません。
遠近法関連
これが一番おすすめです。難易度は中です。
これは難易度は小ですが、とてもわかりやすく説明されています。
スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-
難易度は大ですが、応用知識がたくさんあります。
色関連
やはりこれですかね。
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