ベリアルとは
意味
語源
邪悪なもの(wicked)や無価値なもの(worthless)の意味を持つヘブライ語に由来しているらしいです。beliが「ない」という意味で、alが「価値」という意味です。
英語版のWIKIではyokeless、never to riseなんて訳す学者もいるらしいです。neve to riseですから上がらない、浮上しない、飛び立たない、起こらないとかですかね。いずれにせよネガティブな言葉です。
ベリアルに関するエピソード
1:「死海文書」の中でのベリアル像:最大の悪魔、サタンと融合?
ベリアルは死海文書の中の、「光の息子たちと闇の息子たちとの戦い」に登場します。
死海文書以外ではそもそも、唯一神ヤハウェという存在が絶対的なものです。つまり世界に対等に善と悪が存在し、対立しているという概念が薄いのです。
死海文書を書いたエッセネ派はイランのゾロアスター教の影響を受け、一元論ではなく二元論的な思想の書物になっています。
死海文書では神は光の道と悪の道を創造したということになっています。「光の息子」とは光の天使のことで、「闇の息子」とは闇の天使のことです。息子を創造した父親、あるいは母親にあたるのが神ということです。すべての天使・人間は光の道か闇の道かを選び、世界が終わるまで闘争を繰り返すそうです。
光の道の最大の天使がミカエルで、闇の道の最大の天使がベリアルです。40年間戦いを続け、かつ両陣営とも三度ずつ優勢になるという僅差の戦いだったようです。最後には闇の天使が負けてしまいます。
ミカエルと対等に戦えるほど強い悪魔としてベリアルが描かれているので、のちにサタンと同一視されるのも不自然ではないですね。サタンはさまざまな悪魔の融合として描かれることがあるので、強大な悪魔はサタンと同一視されがちです。ベルゼブブやアザゼルもサタンと同一視されています。
だが、破壊のために神は敵意の天使ベリアルを創りたもうた。彼の支配地は闇の中にあり、彼の目的は邪悪と罪を振りまくことである。彼に関わる精霊たちは薬の一種である Sweed の天使たちに他ならない。(「戦いの書」)
光の子らは三度、勇気を振るって悪を討ち、ベリアルの軍勢は三度腰に帯びして光に割り当てられた者を後退させる(「戦いの書」)
ベリアルは「戦いの書」によれば角のある天使として描かれています。七度目の光の天使たちの戦いに破れ、角は消滅してしまったそうです。
2:『コリント人への第二の手紙』:キリストと対極に扱われるベリアル
キリストとベリアルとなんの調和があるか。信仰と不信仰となんの関係があるか。
(『コリント人への第二の手紙』6章15節)
キリストが信仰の象徴だとしたら、ベリアルは不信仰の象徴ですよね。キリストの対極として扱われると、大物感が出ますよね。
ベルゼブブもキリストと争って結局負けていましたが、大物の悪魔はキリストと争っていますね。
3:「ベニヤミンの遺訓」:マナセ王に取り憑いたベリアル
だから子どもたちよ、お前たちに言おう。
ベリアルは自分に従う者に剣を与えるのだから、彼の悪を逃れよ。
そしてその剣は七つの悪の母である。
まず心はベリアルをとおして理解する。
だから第一にねたみ、第二に破壊、第三に患難、第四に捕囚、
第五に欠乏、第六に混乱、第七に荒廃がある。
(旧約聖書偽典『ベニヤミンの遺訓』)
『ベニヤミンの遺訓』ではベリアルがユダ王国14代目国王、マナセ王に取り憑いたとあります。
ベルゼブブの項目でもユダ王国がでてきましたね。ユダ王国第六代の王アハズヤが、異教の神バアルに病を治してもらおうとするシーンで、預言者のエリヤに「そんな異教の神に祈るやつは死ぬ」みたいなこと言ってましたね。同じようにユダ王国第十四代国王であるマナセもバアルを信仰していたそうです。
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そんなマナセ国王ですが、なんとベリアルに取り憑かれていたらしいです。「なんでも妖怪のせい」を思い出すのは私だけでしょうか。
ベリアルはマナセ国王にとりつき、妖術や魔法といった悪行をおこなわせ、神の信徒を迫害し、その信仰を破棄させたらしいです。『歴代誌』によればアッシリアに囚われ、解放された後は改心したらしいです。
4:「ベリアルの書」:キリストvsベリアルの裁判。ベリアルは法律の権威?
「この不愉快なるベリアルの書」(ベリアルの書)は11382年にヤコブス・デ・テラモによってかかれたものです。
ベリアルはキリストと裁判をしたらしいです。裁判官は第三代イスラエル国王ソロモンです。14世紀の出来事ですが、神が悪魔と取引をしたことがあるソロモン王を適任としたらしいですね。
ベリアルがキリストを告訴した理由は「彼は不法にも地獄の権利に干渉し、地獄、海、大地、大地に住むすべてのものの支配権を強奪した」からだといいます。時代背景としては天界は神の支配領域、地上や地獄は悪魔の支配領域と考えられていたそうです。それなのにキリストは人々に神への信仰を目覚めさせたというわけです。
たしかに自分たちが支配している場所で、他の支配者を信仰させられたら困りますよね。
もっともキリストは地獄の罪人たちをすべて開放してしまうといったこともしています。これに一番怒ったのは実はサタンです。地獄の罪人たちの解放といえば、ベルゼブブとキリストの戦いが有名ですが、「ベルアルの書」ではサタンが法律に詳しいベリアルを代理人に立てたということになっているようです。
キリストの弁護人としてはあの有名なモーセがついたそうです。
ベリアルは裁判官に媚びを売るように踊ったり、色々画策したようです。
エジプト王の代理ヨセフ、ローマ皇帝オクタビアヌス、預言者エレミヤ、預言者イザヤ、アリストテレスの5人が委員となって問題を討議したそうです。
結局キリストの無罪が証明されてしまいましたが、代わりに「最後の審判の日に地獄へ落とされる不正なものすべてに対する支配権」を得ることを再確認されたらしいです。
地獄の罪人を勝手に開放しちゃいけませんよ、ということになったんですね。
5:『バルトロマイの福音書』:ベリアルは神の使者だった
『バルトロマイの福音書』(新約聖書外典)でベリアルが登場しています。バルトロマイに向かってベリアルが自分のことを話すシーンです。それによればかつては神の使者という名前のサタナエルと呼ばれていましたが、神の似像(じぞう,姿かたちを似せること)を拒み、地獄(タルタロス)を管理する天使という意味でサタナスと呼ばれるようになったそうです。
さらにベリアルは神によって創られた第一の天使であることも語っています。ミカエルやガブリエルより前に創られた天使ということです。これを元ネタにして「ソロモンの鍵」では序列68位のベリアルが、「天使たちと戦って自分が一番最初に天から追放された」といっているんでしょうかね。最初に創られ、最初に追放された天使ということになります。もっともベリアルは弁が立つ悪魔ともいわれるので、真実はさだかではありません
6:ミルトンの『失楽園』:ベリアルは姿は立派だが品性は下劣
優雅で洗練された振る舞いの持ち主ベリアルが立ち上がった。天から生まれた者で、彼以上に端麗な天使は他にいなかった。生まれつき威厳にみち、高蔓で、勇敢な行動力を誇る者のように見えていたが、それはすべて偽りの虚飾にすぎなかった。
(『失楽園』)
※高邁(こうまい)、けだかく優れていること
『失楽園』では「ベリアルほど下品で、悪徳を愛する不埒者はいない」とされている。上品そうに見えるが、実は下品であるということですね。弁舌がうまく、どんな低劣な内容でも巧みな話術で立派な論理にみえてくるようです。キリストと裁判をするときにサタンから任命されたのもうなづけますね。
「死海文書」や「コリント人への手紙」では、サタンクラスの大物扱いを受けていましたが、どことなく小物のような感じがしてきましたね。
戦うことも好きではなく、モロクが天へ攻めこもうといったとき、反対したそうです。またサタンの発明した大砲をほめちぎるなど、ごますりをする悪魔でもあったようですね。
7:『レメゲトン』(ソロモンの小さな鍵の「ゴエティア」):ソロモン72人の悪魔の一人としてのベリアル
ベリアルはソロモンと対決して負け、瓶か壺に閉じ込められてしまったみたいですね。
ゴエティアによればベリアルは序列68位で称号は王、80軍団の長のようです。ルシファーの次に想像された悪魔であり、美しい二人の天使の姿で炎の戦車に乗って登場するらしいです。穏やかな声で天使と戦って自分が一番最初に点から追放されたと言ったらしい。召喚したら聖職や議員の地位をもたらしてくれ、友からも敵からも好かれるようにしてくれ、使い魔ももたらしてくれるそうです。こうした記述は「偽エノク書」とも重なりますね。
ソロモン王72人の悪魔の序列ってよくわからないですよね。ベリアルは68位ですが、称号は一番上の王です。おそらく68位といより、単なる記載の順番だと思います。ベリアルの称号は王なので、72人の悪魔の中でも地位は上の方なはずです。
WIKIによれば72という数字は十二宮の1つの宮をさらに6区画によって得られた数字で、象徴的な全方角の支配者を定めるためのものらしいです。つまり序列というより、方角の数字を示しているのではないでしょうか。
ソロモン72人の悪魔の中で称号が王なのは1のバエル、9のバイモン、13のベレト、20のプルソン、32のアスモデウス、61のバラム、68のベリアルだけです。
これらは72人の強大な王侯たちであり、ソロモン王はかれらに、ベリアル、ビレト、アスモダイ、ガープが首領であるところの軍勢とともに一つの真鍮器に入るよう命じたのである。これはかれらの高慢のゆえであろうと思われる。というのもソロモンはかれらを拘束した理由を明かさなかったからである。かくてソロモンはかれらを縛して容器に密閉し、神聖な力によってバビロンの深い湖か穴に逐いやったのであるが、バビロニアのひとびとがこれを見て訝しみ、大きな財宝が入っているやもしれぬ、と容器をこじ開けようとして湖に入り込んだ。しかし彼らが器を開封した途端、霊の頭目たちは自分たちに服属する軍団とともに挙って奔出したのであった。そしてベリアルの他はみな元の位置に復帰してしまった。一方、ベリアルは或る偶像に入り込み、バビロニアびとがしたように生贄を捧げてその偶像を神として祀るひとびとに応答するようになったのである(『ゴエティア』)
上にあるように、ベリアルはやはり別格みたいですね。ソロモン王によって真鍮製の壺か瓶に入れられてしまいましたが、バビロニア人が宝が入っていると勘違いをして空けてしまったようです。そのとき多くの悪魔が逃げましたが、ベリアルは偶像に入り込み、神として祀られたそうです。興味深いエピソードですね。
この偶像として神になったというのは、おそらくブランシーの『地獄の辞典』の、古代フェニキアのし丼で崇拝された邪神というエピソードと重なるのではないでしょうか。
8:ウィリアム・ブレイク『ミルトン』によるベリアルの扱い
ウィリアム・ブレイクの『ミルトン』の中では、ベリアルは神のままで、ソドムとゴモラの恐怖にむすびつき、「買収と密かな暗殺にかかわる模糊としたデーモン」として描かれているらしい。
ソドムとゴモラといえば、ソースは不確かですがソドムとの町を混乱に陥れた悪魔がベリアルだったという説があるみたいですね。真野陸也さんの「堕天使」にそのような記述がありますが、なにを出典としているか記載がありません。
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予備知識
「ソドムとゴモラ」とは?意味と定義
・ソドムとゴモラ:性の乱れなどが原因で、神によって天から硫黄と火によって滅ぼされたとされる都市。旧約聖書の『創世記』に登場する。
ソドムとゴモラに出てくるロトと、アモン人の出生
・ロトとその妻、娘たちはアブラハムと別れ、ソドムへ向かうことになった。ソドムは「ソドムとゴモラ(都市)」が天からの硫黄と火によって滅亡されることになるあの「ソドム」である。よく頽廃(たいはい)の代名詞として用いられる。
4 ところが彼らの寝ないうちに、ソドムの町の人々は、若い者も老人も、民がみな四方からきて、その家を囲み、
5 ロトに叫んで言った、「今夜おまえの所にきた人々はどこにいるか。それをここに出しなさい。われわれは彼らを知るであろう」。
6 ロトは入口におる彼らの所に出て行き、うしろの戸を閉じて、
7 言った、「兄弟たちよ、どうか悪い事はしないでください。
8 わたしにまだ男を知らない娘がふたりあります。わたしはこれをあなたがたに、さし出しますから、好きなようにしてください。ただ、わたしの屋根の下にはいったこの人たちには、何もしないでください」。
9 彼らは言った、「退け」。また言った、「この男は渡ってきたよそ者であるのに、いつも、さばきびとになろうとする。それで、われわれは彼らに加えるよりも、おまえに多くの害を加えよう」。彼らはロトの身に激しく迫り、進み寄って戸を破ろうとした。
10 その時、かのふたりは手を伸べてロトを家の内に引き入れ、戸を閉じた。
11 そして家の入口におる人々を、老若の別なく打って目をくらましたので、彼らは入口を捜すのに疲れた。
12 ふたりはロトに言った、「ほかにあなたの身内の者がここにおりますか。あなたのむこ、むすこ、娘およびこの町におるあなたの身内の者を、皆ここから連れ出しなさい。
13 われわれがこの所を滅ぼそうとしているからです。人々の叫びが主の前に大きくなり、主はこの所を滅ぼすために、われわれをつかわされたのです」。
14 そこでロトは出て行って、その娘たちをめとるむこたちに告げて言った、「立ってこの所から出なさい。主がこの町を滅ぼされます」。しかしそれはむこたちには戯むれごとに思えた。
15 夜が明けて、み使たちはロトを促して言った 「立って、ここにいるあなたの妻とふたりの娘とを連れ出しなさい。そうしなければ、あなたもこの町の不義のために滅ぼされるでしょう」。
16 彼はためらっていたが、主は彼にあわれみを施されたので、かのふたりは彼の手と、その妻の手と、ふたりの娘の手を取って連れ出し、町の外に置いた。
17 彼らを外に連れ出した時そのひとりは言った、「のがれて、自分の命を救いなさい。うしろをふりかえって見てはならない。低地にはどこにも立ち止まってはならない。山にのがれなさい。そうしなければ、あなたは滅びます」。
18 ロトは彼らに言った、「わが主よ、どうか、そうさせないでください。
19 しもべはすでにあなたの前に恵みを得ました。あなたはわたしの命を救って、大いなるいつくしみを施されました。しかしわたしは山まではのがれる事ができません。災が身に追い迫ってわたしは死ぬでしょう。
20 あの町をごらんなさい。逃げていくのに近く、また小さい町です。どうかわたしをそこにのがれさせてください。それは小さいではありませんか。そうすればわたしの命は助かるでしょう」。
21 み使は彼に言った、「わたしはこの事でもあなたの願いをいれて、あなたの言うその町は滅ぼしません。
22 急いでそこへのがれなさい。あなたがそこに着くまでは、わたしは何事もすることができません」。これによって、その町の名はゾアルと呼ばれた。
23 ロトがゾアルに着いた時、日は地の上にのぼった。
24 主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて、
25 これらの町と、すべての低地と、その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅ぼされた。
26 しかしロトの妻はうしろを顧みたので塩の柱になった。
27 アブラハムは朝早く起き、さきに主の前に立った所に行って、
28 ソドムとゴモラの方、および低地の全面をながめると、その地の煙が、かまどの煙のように立ちのぼっていた。
29 こうして神が低地の町々をこぼたれた時、すなわちロトの住んでいた町々を滅ぼされた時、神はアブラハムを覚えて、その滅びの中からロトを救い出された。
30 ロトはゾアルを出て上り、ふたりの娘と共に山に住んだ。ゾアルに住むのを恐れたからである。彼はふたりの娘と共に、ほら穴の中に住んだ。
31 時に姉が妹に言った、「わたしたちの父は老い、またこの地には世のならわしのように、わたしたちの所に来る男はいません。
32 さあ、父に酒を飲ませ、共に寝て、父によって子を残しましょう」。
33 彼女たちはその夜、父に酒を飲ませ、姉がはいって父と共に寝た。ロトは娘が寝たのも、起きたのも知らなかった。
34 あくる日、姉は妹に言った、「わたしは昨夜、父と寝ました。わたしたちは今夜もまた父に酒を飲ませましょう。そしてあなたがはいって共に寝なさい。わたしたちは父によって子を残しましょう」。
35 彼らはその夜もまた父に酒を飲ませ、妹が行って父と共に寝た。ロトは娘の寝たのも、起きたのも知らなかった。
36 こうしてロトのふたりの娘たちは父によってはらんだ。
37 姉娘は子を産み、その名をモアブと名づけた。これは今のモアブびとの先祖である。
38 妹もまた子を産んで、その名をベニアンミと名づけた。これは今のアンモンびとの先祖である。
『創世記』19章
・モーセ5書のひとつである『創世記』ではソドムとゴモラの話が出てくる。
・ロトがソドムの人々に囲まれ、ロトを訪ねてきた尋ね人(実はヤハウェ(神)の使いの天使)を差し出すように迫る。そこでロトは尋ね人を守るために処女の娘2人を差し出すから尋ね人には手を出さないでくださいと町の人に伝える。町の人がロトに迫りドアを破ろうとしたところ、尋ね人がロトを家の中に引き入れ、打ち破ろうとしていた家の入り口にいる人を打って目をくらます。そしてロトに自分は神の使いであり、ソドムを滅ぼすためにつかわされたと話す。
・御使いの人のアドバイス通り、ロトは夜明けに妻と娘たちを連れ出す。ゾアラ(ツォアラ)という町に避難したロトたちであったが、ロトの妻が後ろを振り向いてはいけないと言われていたのに振り向いてしまい、「塩の柱(ネツィヴ・メラー)」になってしまったという。振り向いた先はソドムが硫黄と火で滅ぼされている場面である。
・神はロトが避難したゾアラの町も滅ぼしたが、使わされたアブラハムによって救い出される。
・ロとはゾアラの町を出ていき、山の洞窟に住むことになる。ことのき、ロトの娘はロトを酒で酔わせて寝ている間に近親相姦を行い、子供をもうける。姉は後のモアブ人の祖となる子供(モアブ)を産み、妹は後にアンモン人の祖となる子供(ベニアンミ)を産んだ。
関連する悪魔
ベリアル
真野陸也は『堕天使 悪魔たちのプロフィール(新紀元社)』のベリアルの項目(38-39P)」ではベリアルがソドムの町を混乱に陥れ、悪行をはびこらせ、性的に放埒を極めさせたとある。明確な出典がないのでソースがわからない。
ベリアルといえば旧約聖書偽典の『ベニヤミンの遺訓』が挙げられる。正確には『十二族長の遺訓』の中の、ベニヤミンー純粋な思いについてを指す。『ベニヤミンの遺訓』ではベリアルがユダ王国15代目の王マナセ王に取り憑いて、偶像崇拝を復活させ、さまざまな悪行をさせ、都を退廃させ、乱痴気騒ぎを起こさせたとある。性の乱れという意味ではソドムと近似している。
また、『ベニヤミンの遺訓』の9章ではソドムの姦淫について述べられているらしい。
THE TESTAMENT OF BENJAMIN, THE TWELFTH SON OF JACOB AND RACHEL
1 1 The copy of the words of Benjamin, which he commanded his sons to observe, after he had lived 2 a hundred and twenty-five years. And he kissed them, and said: As Isaac was born to Abraham 3 in his old age, so also was I to Jacob. And since Rachel my mother died in giving me birth, I had 4 no milk; therefore I was suckled by Bilhah her handmaid. For Rachel remained barren for twelve years after she had borne Joseph; and she prayed the Lord with fasting twelve days, and she 5 conceived and bare me. For my father loved Rachel dearly, and prayed that he might see two 6 sons born from her. Therefore was I called Benjamin, that is, a son of days.
2 1 And when I went into Egypt, to Joseph, and my brother recognized me, he said unto me: 2 What did they tell my father when they sold me ? And I said unto him, They dabbled thy coat with blood and sent it, and said: Know whether this be thy son’s coat. 3 And Joseph said unto me: Even so, brother, the Canaanite merchants stole me by force, 4 And it came to pass that as they went on their way they concealed my garment, as though a wild beast had met 5 me and slain me. And so his associates sold me to the Ishmaelites. 6 And they did not lie in saying this. For he wished to conceal from me the deeds of my brethren. And he called to him his brethren and said: 7 Do not tell my father what ye have done unto me, but tell him 8 as I have told Benjamin. And let the thoughts among you be such, and let not these things come to the heart of my father.
3 1 Do ye also, therefore, my children, love the Lord God of heaven and earth, and keep His commandments, following the example of the good and holy man Joseph. 2 And let your mind be unto good, even as ye know me; for he that hath his mind right seeth 3 all things rightly. Fear ye the Lord, and love your neighbour; and even though the spirits of Beliar claim you to afflict you with every evil, yet shall they not have dominion over you, even 4 as they had not over Joseph my brother. How many men wished to slay him, and God shielded him! For he that feareth God and loveth his neighbour cannot be smitten by the spirit of 5 Beliar, being shielded by the fear of God. Nor can he be ruled over by the device of men or beasts, for he is helped by the Lord through the love which he hath towards his neighbour. 6 For Joseph also besought our father that he would pray for his brethren, that the Lord would 7 not impute to them as sin whatever evil they had done unto him. And thus Jacob cried out: My good child, thou hast prevailed over the bowels of thy father Jacob. And he embraced him, and kissed him for two hours, saying: 8 In thee shall be fulfilled the prophecy of heaven [concerning the Lamb of God, and Saviour of the world], and that a blameless one shall be delivered up for lawless men, and a sinless one shall die for ungodly men [in the blood of the covenant. for the salvation of the Gentiles and of Israel, and shall destroy Beliar and his servants].
4 1 See ye, therefore, my children, the end of the good man? Be followers of his compassion, therefore, 2 with a good mind, that ye also may wear crowns of glory. For the good man hath not 3 a dark eye; for he showeth mercy to all men, even though they be sinners. And though they devise with evil intent concerning him, by doing good he overcometh evil, being shielded by God: 4 and he loveth the righteous as his own soul. If any one is glorified, he envieth him not; if any one is enriched, he is not jealous; if any one is valiant, he praiseth him; the virtuous man he laudeth, on the poor man he hath mercy; on the weak he hath compassion; unto God he singeth praises. 5 As for him who hath the fear of God, he protecteth him as with a shield; him that loveth God he helpeth; him that rejecteth the Most High he admonisheth and turneth back; and him that hath the grace of a good spirit he loveth as his own soul.
5 1 If, therefore, ye also have a good mind, then will both wicked men be at peace with you, and the profligate will reverence you and turn unto good; and the covetous will not only cease from 2 their inordinate desire, but even give the objects of their covetousness to them that are afflicted. If 3 ye do well, even the unclean spirits will flee from you; and the beasts will dread you. For where there is reverence for good works and light in the mind, even darkness fleeth away from him 4 For if any one does violence to a holy man, he repenteth; for the holy man is merciful to his reviler, and holdeth his peace. 5 And if any one betrayeth a righteous man, the righteous man prayeth: though for a little he be humbled, yet not long after he appeareth far more glorious, as was Joseph my brother.
6 1 The inclination of the good man is not in the power of the deceit of the spirit of Beliar, for the 2 angel of peace guideth his soul. And he gazeth not passionately upon corruptible things, nor 3 gathereth together riches through a desire of pleasure. He delighteth not in pleasure, [he grieveth for not his neighbour], he sateth not himself with luxuries, he erreth not in the uplifting of the eyes, 4 the Lord is his portion. The good inclination receiveth not glory nor dishonor from men, and it knoweth not any guile, or lie, or fighting or reviling; for the Lord dwelleth in him and lighteth up his 5 soul, and he rejoiceth towards all men alway. The good mind hath not two tongues, of blessing and of cursing, of contumely and of honor, of sorrow and of joy, of quietness and of confusion, of hypocrisy and of truth, [of poverty and of wealth]; but it hath one disposition, uncorrupt and pure, concerning all 6 men. It hath no double sight, nor double hearing; for in everything which he doeth, or speaketh, or 7 seeth, he knoweth that the Lord looketh on his soul. And he cleanseth his mind that he may not be condemned by men as well as by God. And in like manner the works of Beliar are twofold, and there is no singleness in them.
7 1 Therefore, my children, I tell you, flee the malice of Beliar; for he giveth a sword to them that obey him. 2 And the sword is the mother of seven evils. First the mind conceiveth through Beliar, and first there is bloodshed; secondly ruin; thirdly, tribulation; fourthly, exile; fifthly, dearth; sixthly, panic; seventhly, destruction. 3 Therefore was Cain also delivered over to seven vengeances by God, for in every hundred years the Lord brought one plague upon him. 4 And when he was two hundred years old he began to suffer, and in the nine-hundredth year he was destroyed. For on account of Abel, his brother, with all the evils was he judged, but Lamech with seventy times seven. 5 Because for ever those who are like Cain in envy and hatred of brethren, shall be punished with the same judgment.
8 1 And do ye, my children, flee evil-doing, envy, and hatred of brethren, and cleave to goodness 2 and love. He that hath a pure mind in love, looketh not after a woman with a view to fornication; for he hath no defilement in his heart, because the Spirit of God resteth upon him. 3 For as the sun is not defiled by shining on dung and mire, but rather drieth up both and driveth away the evil smell; so also the pure mind, though encompassed by the defilements of earth, rather cleanseth (them) and is not itself defiled.
9 1 And I believe that there will be also evil-doings among you, from the words of Enoch the righteous: that ye shall commit fornication with the fornication of Sodom, and shall perish, all save a few, and shall renew wanton deeds with women; and the kingdom of the Lord shall not be among, you, for straightway He shall take it away. 2 Nevertheless the temple of God shall be in your portion, and the last (temple) shall be more glorious than the first. And the twelve tribes shall be gathered together there, and all the Gentiles, until the Most High shall send forth His salvation in the visitation of an only 3 begotten prophet. [And He shall enter into the [first] temple, and there shall the Lord be treated with outrage, and He shall be lifted up upon 4 a tree. And the veil of the temple shall be rent, and the Spirit of God shall pass on to the Gentiles 5 as fire poured forth. And He shall ascend from Hades and shall pass from earth into heaven. And I know how lowly He shall be upon earth, and how glorious in heaven.]
10 1 Now when Joseph was in Egypt, I longed to see his figure and the form of his countenance; and through the prayers of Jacob my father I saw him, while awake in the daytime, even his entire figure exactly as he was. 2 And when he had said these things, he said unto them: Know ye, therefore, my children, that I am dying. 3 Do ye, therefore, truth and righteousness each one to his neighbour, and judgement unto confirmation, and keep the law of the Lord and his commandments. 4 For these things do I leave you instead of inheritance. Do ye also, therefore, give them to your 5 children for an everlasting possession; for so did both Abraham, and Isaac, and Jacob. For all these things they gave us for an inheritance, saying: Keep the commandments of God, until the Lord 6 shall reveal His salvation to all Gentiles. And then shall ye see Enoch, Noah, and Shem, and Abraham, and Isaac, and Jacob, rising on the right hand in gladness. 7 Then shall we also rise, each one over our tribe, worshipping the King of heaven, [who appeared upon earth in the form of a man in humility. And as many as believe on Him on the earth 8 shall rejoice with Him]. Then also all men shall rise, some unto glory and some unto shame. And the Lord shall judge Israel first, for their unrighteousness; [for when He appeared as God in the flesh to deliver them they believed Him 9 not]. And then shall He judge all the Gentiles, [as many as believed Him not when He appeared 10 upon earth]. And He shall convict Israel through the chosen ones of the Gentiles, even as He reproved Esau through the Midianites, who deceived their brethren, [so that they fell into fornication, and idolatry; and they were alienated from God], becoming therefore children in the portion of them that fear the Lord. 11 If ye therefore, my children, walk in holiness according to the commandments of the Lord, ye shall again dwell securely with me, and all Israel shall be gathered unto the Lord.
11 1 And I shall no longer be called a ravening wolf on account of your ravages, but [a worker of the Lord, distributing food to them that work what is good. 2 And there shall rise up from my seed in the latter times one] beloved of the Lord, [hearing upon the earth His voice] and a doer of the good pleasure of His will, [enlightening with new knowledge all the Gentiles, even the light of knowledge, bursting in upon Israel for salvation and tearing away from them like a wolf, and giving to the synagogue of the Gentiles. 3 Until the consummation of the age shall he be in the synagogues of the Gentiles, and among their 4 rulers, as a strain of music in the mouth of all. And he shall be inscribed in the holy books, both 5 his work and his word, and he shall be a chosen one of God for ever. And through them he shall go to and fro as Jacob my father, saying: He shall fill up that which lacketh of thy tribe].
12 1 And when he finished his words, he said: I command you, my children, carry up my bones out of Egypt, and bury me at Hebron, near my 2 fathers. So Benjamin died a hundred and twenty-five years old, at a good old age, and they 3 placed him in a coffin. And in the ninety-first year from the entrance of the children of Israel into Egypt, they and their brethren brought up the bones of their fathers secretly during the Canaanitish war; and they buried them in Hebron, 4 by the feet of their fathers. And they returned from the land of Canaan and dwelt in Egypt until the day of their departure from the land of Egypt.
http://www.earlychristianwritings.com/text/patriarchs-charles.html
これが原文です。たしかにベリアルが登場していますね。ベリアルは人々をあらゆる悪行をさせるらしいですね。
「 for he giveth a sword to them that obey him. 2 And the sword is the mother of seven evils. First the mind conceiveth through Beliar, and first there is bloodshed; secondly ruin; thirdly, tribulation; fourthly, exile; fifthly, dearth; sixthly, panic; seventhly, destruction. 」
という文章も興味深いです。ベリアルは、自分に従うものに剣を与えるそうです。そして剣は7つの悪の母だと。第一に流血(bloodshed)、第二に破滅(ruin)、第三に苦難(tribulation)、第四に亡命(exile)、第五に飢饉(dearth)、第六に混乱(panic)、第七に破壊(destruction)です。
遺訓とはそもそも子孫たちに残すもので、故人の教えです。つまり文章的にはベニヤミンが、自分たちの子どもたちに対して述べている文章です。わたしの子どもたちよ、ベリアルの悪から逃れなさいといっているわけですね。
そもそもこのベニヤミンというのは一体なにものなのか。ベニヤミンはイスラエル十二支族の祖のひとりです。旧約聖書『創世記』に登場するヤコブの12番目の息子だそうです。ヤコブはイスラエル人の祖と言われています。
そしてヤコブの祖父はユダヤ人の祖であるアブラハムです。ソドムとゴモラに登場し、神に助けられて脱出したのはアブラハムの甥であるロトです。ということは、ベニヤミンの時代ににソドムとゴモラのが滅亡したわけではなく、あくまでも回顧しているということになります。
さて9節では「9 1 And I believe that there will be also evil-doings among you, from the words of Enoch the righteous: that ye shall commit fornication with the fornication of Sodom, and shall perish, all save a few, and shall renew wanton deeds with women; and the kingdom of the Lord shall not be among, you, for straightway He shall take it away. 」とあります。
エノクの言葉から自分の子供達の間にも悪行があることを信じているみたいですね。エノクは『創世記』に登場するカインの子です。カインは聖書における最初の夫婦であるアダムとイブの息子であり、アベルの兄です。
fornicationは日本語で「姦淫」を意味します。yeは「あなた方」です。正直なんて訳せばいいのかわかりません。commit fornicationで「姦淫を犯す」という意味ですよね。with the fornication of Sodomで「ソドムの姦淫」です。ソドムの姦淫で、姦淫を犯すというのが直訳です。ソドムで起きた姦淫のように、あなたがたはきっと姦淫を犯してしまうだろうと述べているのでしょうか。
8節では自分の子供達に悪行、嫉妬、憎しみ、淫行から逃れなさい的なことを言っています。おそらく人間だから悪行を犯してしまうかもしれないが、ベリアルに誘惑されないように気をつけて、悪行から逃れなさいという意味でしょうか。たとえのひとつでソドムの姦淫が出たのだと思います。
このように類推すると、ベリアルが人の悪行の原因であり、姦淫が悪行であるとするならば、ソドムで起きた姦淫もまたベリアルの仕業であると解釈できるのではないでしょうか。
3節に「 Beliar, being shielded by the fear of God. Nor can he be ruled over by the device of men or beasts, for he is helped by the Lord through the love which he hath towards his neighbour.」とあります。
隣人に対する愛を通して神に助けられるので、人や獣の悪の策略に支配されることもなく、ベリアルに苦しむこともないといった感じの内容ですね。要するに善いことをする、戒律を守る等をしていれば神がベリアルから守ってくれるといった文章でしょうか。
3 1 Be ye, therefore, not eager to corrupt your doings through covetousness or with vain words to beguile your souls; because if ye keep silence in purity of heart, ye shall understand how to hold 2 fast the will of God, and to cast away the will of Beliar. Sun and moon and stars change not their 3 order; so do ye also change not the law of God in the disorderliness of your doings. The Gentiles went astray, and forsook the Lord, and changed their order, and obeyed stocks and stones, spirits of 4 deceit. But ye shall not be so, my children, recognizing in the firmament, in the earth, and in the sea, and in all created things, the Lord who made all things, that ye become not as Sodom, which 5 changed the order of nature. In like manner the Watchers also changed the order of their nature, whom the Lord cursed at the flood, on whose account He made the earth without inhabitants and fruitless.
ベリアルはナフタリの遺訓でも出てきます。ナフタリはベニヤミン同様、イスラエル十二支族の一人であり、ヤコブの第六子です。
「But ye shall not be so, my children, recognizing in the firmament, in the earth, and in the sea, and in all created things, the Lord who made all things, that ye become not as Sodom, which 5 changed the order of nature. 」
このへんですかね。自分の子供達へ向けた文章です。ソドムのようにならないように(ye become not as Sodom)と戒めています。前半では「to cast away the will of Beliar」とあります。「ベリアルの意志を捨てる」とあります。神の意志をしっかりと受けつぎ、ベリアルにそそのかされないようにしなさいということでしょうか。
文脈的に言えば悪いことはベリアルが原因であり、ベリアルは悪の根源であり、ソドムの姦淫は悪であるので、ソドムでの姦淫はベリアルがそそのかしたと解釈できなくもないです。
モレク
アンモン人がモレクを崇拝していましたが、アンモン人の祖はロトとその娘(妹)の近親相姦によって生まれれた息子ベニアンミです。イスラエル十二支族の一人であるベンヤミンとは別の人物です。
ロトは『創世記』でソドムの破滅に遭遇したので、ソドムとゴモラの項目の関連人物であり、かつロトはアンモン人の祖に関連しているので取り上げておきました。
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【創作のネタ・題材】ベリアルとはなにか?意味、エピソード、イラスト、元ネタ【悪魔】
参考文献
・http://www.earlychristianwritings.com/text/patriarchs-charles.html
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9:「士師記」によるベルアル:低俗な霊
22 彼らが楽しく過ごしていた時、町の人々の悪い者どもがその家を取り囲み、戸を打ちたたいて、家のあるじである老人に言った、「あなたの家にきた人を出しなさい。われわれはその者を知るであろう」(『士師記』第十九章22節)
22 While they were enjoying themselves, some of the wicked men of the city surrounded the house. Pounding on the door, they shouted to the old man who owned the house, “Bring out the man who came to your house so we can have sex with him.”
これがどうベリアルについて言及されているかよくわかりません。フレッド・ゲディングズの「悪魔の辞典では」この節を受けてベリアルを低俗な霊としていますが、どうなんでしょうか。
おそらく英訳ではwicked menとされているので、ベリアルの名前にはヘブライ語で邪悪、英語でいうとwickedという名前になるのでそれでしょうかね。文脈的には町の悪い人々ですが、悪魔として解釈することもできるかもしれません。
シーン的には、よそ者(男とその愛人)を泊めてあげた家のあるじに、町の悪い奴らが「よそものをさしだせ」といい、家の主はかわりに自分の娘とよそ者の愛人を差し出すから、彼だけはやめてくれと言っている感じです。よそ者の男は自分の愛人をさしだし、彼らはその女を一晩中はずかしめたそうです。そして女は死んでいました。男は女を乗せて家に帰りましたが、からだを十二切れに断ち切り、イスラエル全領土にあまねく送ったそうです。
どうやらよそ者が滞在していた土地がギヘアという町で、男は自分の愛人(めかけ)がギヘアの人々にはずかしめられ殺されたことに怒りを感じ、めかけを切り刻み、いま我々(イスラエル人)がギヘア(ベニヤミン人)にすべきことはこれだといったらしいです。20章ではイスラエル人がベニヤミン人の町を攻めようとするシーンがあります。そしてベニヤミン族は滅亡の危機に陥るという話です。
初代イスラエル国王もベニヤミン人です。やがて第三代イスラエル国王のソロモンによってベニヤミン族は行政区の一つに入れられ、後にユダ族とベニヤミン族は統合されていったそうです。
ベリアルに関するイラスト
ベリアルは角が生えた天使として『死海文書』では描写されているので、やはり角が生えたイラストがメインになってくるのではないでしょうか。
有名なゲームであるドラゴンクエストでも角があるモンスター、ベリアルとして登場しています。元ネタはもちろん聖書に出てくるベリアルですね。
グランブルーファンタジー、いわゆるグラブルではイケメンの悪魔として描かれていますね。羽は6枚です。角はないみたいですね。
海外のイラストではかっこいいベリアルが描かれています。やはり死海文書通り、角がありますね。闇の王の雰囲気があります。小物っぽい感じはしませんね。
このマスクもベリアルのイメージに近いですね。
ちなみにこれは『ゴエティア』に記されているベリアルのシジルです。シジルとは魔術で使われる図形このことです。
参考文献
参考書籍
1:「知っておきたい天使・聖獣と悪魔・魔獣」,荒木正純,(西東社)
2:「悪魔の辞典」、フレッド・ゲティングズ、(青土社)
3:「図解 悪魔学」、草野巧、(新紀元社)
4:「堕天使 悪魔たちのプロフィール」、真野陸也、新紀元社
5:「悪魔辞典」、山北篤、新紀元社
6:各WIKI
・https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%A8%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2
・https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB#cite_note-DoA-1
引用画像
1:https://medievalengravings.tumblr.com/
2:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%BB%E6%B5%B7%E6%96%87%E6%9B%B8
3:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AB
4:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%82%A4
5:https://artsycraftsy.com/dore_prints.html
6:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%89%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%B4%E3%83%A2%E3%83%A9
7:https://dragonquest.fandom.com/ja/wiki/%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB
8:https://www.artstation.com/artwork/g9v8e
9:https://www.compositeeffects.com/product/belial-the-demon/
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