【絵を描くための色彩学】明度と輝度の違いとは

明度と輝度の違い

要旨

  • 輝度は照度のように光源の明るさを示す
  • 明度は白色に近い(輝度率が高い)か黒色に近い(輝度率が低い)かといった輝度率に対応している
  • 明度は物体が所有している特性(明度は光の特性ではない)
  • 輝度は物体が所有していない特性(輝度は光の特性である)
  • 明度は物体色に属している
  • 輝度は光源色に属している
  • 輝度率は物体が所有している特性
  • 輝度は物体色に関係がないが、輝度率は物体色に関係がある。これが混同の主な原因
  • 輝度の大きさと輝度率の割合は異なる概念なので注意する必要がある
  • 混同しやすいので輝度率は反射率と表現される場合があるが、輝度率と反射率は正確には異なる概念
  • 分光反射率と反射率(又は輝度率)も異なる概念なので注意する必要がある。”分光”反射率はどの波長を反射してどの波長を吸収するかといった赤や緑といった色相の違いに重点を置いた概念。分光反射率は物体が所有している特性。光がもつ特性ではない。暗闇でも分光反射率や輝度率は存在する。輝度率はいいかえれば”どのくらい”波長を反射あるいは吸収するかという点に重点を置いた概念
  • 輝度と光度と照度の違いや反射率と輝度率の違いは色彩学を理解する上でそこまで重要ではない。輝度と輝度率は大きく違うので理解することは重要。

たくさん調べました。結局一番わかりやすかったのが「色彩概論」です。参考文献に載せておきました。PDFなのでみなさんでも読めます。

色彩学を学んでいく中でつまづくのは「明度と輝度の違い」だと思います。正確に分かっている人はごくわずかだとおもいます。できるだけ信用性のあるサイトや書籍を参考にしていますのでより詳しく知りたい方は参考文献にあるURL等を参照してください。

まずは「色彩概論」における明度と輝度の説明を引用します。

「無彩色のなかで、もっとも明るい色は白で、もっとも暗い色は黒で、その中間に色々の明るさの灰色がある。この明るさの度合いを明度という。このような明るさの違いは有彩色にもある。有彩色物体をある照明光の下で見るとき、その照度を高くすると物体の明るさ(brightness)即ち輝度(luminance)は高くなるが、白色面に対する比として定義される輝度率(luminance factor)は照度に関係なく、明度(lightness)も同様に照度には無関係である。したがって明度という概念は物体の色に属する概念である。黒を最下部に、白を最上部に置き、灰色をその間に明度の順に配置したカラーチャートを明度スケールという(「色彩概論」35-36P)。」

この文章でいちばん重要なのは明度が物体の色に属する概念ということです。ここがほんとに大事です。これをズバッと言ってくれる人は殆どいませんでした。

2番めに重要なのは「輝度率は照度に関係ない」ということです。これもほんとうに大事です。

明度は物体の色に属する概念

色の明るさはどういう用語ですかと質問されたとします。これはかなり難問ですよね。

まず「色」とはどういった色を意味しているのかという前提を定義しなければいけません。

物体色と光源色の違い

色は大きく分けて物体色光源色にわかれます。

リンゴの赤色のように光が物体にあたり、反射して人間の目にとどくときの色を物体色反射物体色)といいます。

ろうそくの炎の色のように光そのものが色を発しているときの色を光源色といいます。

物体色の明るさはどういう意味ですか(明度とはなにか)

明度(めいど)を意味します。英語でいうとValueです。

色彩学における明度とは物体色の明るさを意味します。

この明度は照度や輝度に関係なく物体が保有している特性です。つまり太陽がなく暗闇の状態でもリンゴは明度を持っています。

明度を視覚化するためには当然光が必要ですが、光がなくても明度は存在しているのです。

明度とは輝度率のことである
明度とは:物体色の”明るさ”を意味する。すなわち輝度率を意味する。どれだけ反射するかといった割合なので、輝度率が高ければ白色に近くなり(明度が高くなり)、輝度率が低ければ黒色に近くなる(明度が低くなる)。

あとで詳細に検討するのでここでは簡単に触れておきます。

輝度率とは:どれくらい波長を反射するか、あるいは吸収するかという比率。主に「白色面に対する比率」を意味します。厳密な光学的定義は「“同じ光(放射)の照射を受けたとき、自ら発光していない(放射を発していない)面の(放射)輝度と、完全拡散反射体の(放射)輝度との比”」です。

たとえば反射の比率が多ければ白色に近くなり、反射の比率が少なければ黒色に近くなります。

光源色の色の明るさはどういう意味ですか

輝度(きど)を意味します。英語でいうとLuminousです。

たとえばディスプレイから出ている光の色は光源色です。

光源色の明るさを変えるためには光源の強さを上げる必要がありますよね。パソコンにも輝度の設定があり、輝度の設定を上げると画面が明るくなります。

パソコンを明るくするときに「明度を上げる」なんて普通言いませんよね。

一般的にはパソコンを「明るくする」とより抽象的な言葉を使いますが、具体的に言えば「輝度を上げる」となります。

照度を強くするとどうなりますか

照度(iluminance)を強くすると輝度が強くなります

輝度は光源から出てくる光の強さです。照度は物体に入ってくる光の強さです。

たとえば懐中電灯を光源とします。本を物体とします。

懐中電灯を本に当てると本が明るくなってよく見えますよね。光学的に言えば「面にどれだけの光束が入射しているか」が照度の定義になります。

つまり本にどれだけの光があたっているかということです。

本に光が当たれば光は反射します。光学的に言えば「その面からどちらの方向にどれだけの光束を反射しているのか」が輝度になります。

最初に「輝度は光源から出てくる光の強さ」と定義しました。そうすると「輝度は本に反射した光の強さ」という言い方は本がであるような言い方ですよね。

そのとおりなんです。このときの本は光学的に言うと「二次光源」として定義されています。

別の言い方をすれば照度は「ある面にどれだけの光が到達しているか」、輝度は「ある面から反射された光がある方向から見ている人の眼にどれだけ届いているか」ということになります。

輝度を単純に「反射した光の強さ」としてしまうと人の目以外の方向にも反射している方向も含めてしまうことになるので注意です。

これが反射率と輝度率の違いです。

パソコンをつけたらディスプレイは明るくなりますよね。ディスプレイはバックライトやLEDが設置されています。つまり光源です。

正確に言うとバックライトは白色光です。太陽と似た光ですね。その白色光をカラーフィルターに当てて光に擬似的に色を付けるわけです。これを光源色といいます。

光には人間の目で見える可視光というものがあり波長の長さによって色が違います。およそ400-700nm の波長範囲を可視光といい、たとえば700nmのみを反射すると赤色に、400nmのみを反射すると青色、555nmのみを反射すると緑色といったように色がつきます。

白色光はいわばすべての色が混ざり合って白色になっている状態です。この状態から赤色と青色は通さず、緑色だけ通すようなカラーフィルターを使えば緑色の光になるわけです。

ディスプレイはたくさんの光源から色を表現しています。一つ一つの光源は言い換えればピクセルや画素といえます。4kのディスプレイはおよそ800万画素なので800万もの光源があるということです。

最初に輝度は「光源から出てくる光の強さ」と定義しました。その定義通りならディスプレイの光の強さは輝度です。

輝度は「光源から出てくる光の強さ(これを一次光源の強さ)」の場合と、物体の反射の際の二次光源から出てくる光の強さの場合があります。

照度は「面にどれだけの光束が入射している」ですよね。ディスプレイにおける面とはどこ?という話になります。

ディスプレイをライトとして考えて、ディスプレイの光に本があたっていると考えます。このとき本の表面に当たっている光の強さが照度ということになります。

あるいは太陽の光がディスプレイにあたっているとき、ディスプレイにあたっている光の強さが照度です。

単純に考えるとディスプレイから発している光は我々の目に届きますよね。輝度は「光源から出てくる光をヒトの目で見たときの強さ(一次光源の強さ)」でもあるので、ディスプレイから発している光の強さは輝度と考えることができます。ろうそくから発している光をヒトの目で見た場合も輝度です。懐中電灯から発している光をヒトの目で見た場合も輝度です。

単純化すれば照度は物がないと意味のない概念とも言えます。

「懐中電灯と本」という2つの要素があれば照度は「懐中電灯によって照らされている本の明るさの度合い」と表現できます。本に当たると光は反射しますので、そのときのヒトの目に届く光の強さを「輝度」と表現できます。

「懐中電灯のみ」の場合の照度はどうでしょうか。照らすものがない状態です。この場合懐中電灯から発せられる光は「輝度」によって表現できます。

※細かい話になってしまいますが懐中電灯の光の強さは正確には「光度」といいます。光度は光源の面積を考慮しない場合の光源から発せられる光の強さです。懐中電灯の光は基本的に面積がないですよね。ですから懐中電灯から発せられる光は「光度」です。ディスプレイの光は面積があると考えるので「輝度」です。もっと身近なもので言えば信号の明るさは輝度です。ろうそくの明るさは光度です。

照度(あるいは輝度)を強くすると明度はどうなりますか

明度は変わりません

照度とは
照度とは:物体の表面を照らす光の明るさを表す物理量。または人間の感じる量を表す心理的物量。

懐中電灯と本を考えてみてください。本にあたる光のつよさが照度です。

照度を強くすると・・・という前提はなかなかややこしいですよね。

たとえば赤い本を懐中電灯で照らしていたとします。そして懐中電灯の光をより強くしました。このときに赤い本の明度は変わりましたか?という話です。

(補論)輝度率と反射率と分光反射率の違い

ややこしくなってしまうまえに輝度率についてすこし定義分けをします

色彩概論では輝度率の定義を「白色面に対する比」としています。光学的な定義だと「或る方向( θ 方向 )について、完全拡散面の輝度 L PD(観察方向に関わらず一定)に対する試料面の輝度 L ( θ r ) の比」です。より簡単に言えば「同じ光の照射を受けたとき、自ら発光していない面の輝度と、完全拡散反射体の輝度の比」です。これでも難しい。

そもそも輝度と分光放射輝度率と分光反射率の定義がややこしいですよね。

物体の表面である波長の光は反射し、ある波長の光は吸収されるといった特性を一般的に「分光反射率特性」といいます。たとえばイチゴの分光反射率特性は長波長をよく反射して、他の波長をよく吸収しているという分光反射率特性を持っているということになります。

そして分光反射率特性の反射率」は厳密にいうと「輝度率」といいます。反射率はヒトが見ていない方向の反射率も含めるからです。つまり輝度率は観察方向が指定され、その方向に反射する光が評価の対象となります。物体色の説明をする際にはある方向から見たときなので、反射率ではなく輝度率といったほうが正しいというわけです。しかし輝度率という言葉は一般的ではないので分光反射率特性という言葉がよく用いられているそうです。

分光反射率の反射率と、単に反射率という場合は意味合いが変わるので注意です。

分光反射率はあくまでも光をスペクトルに分ける際の反射率です。つまり赤色や青色といった色相を分けるときに使います。いいかえればどの波長を反射して、どの波長を吸収するかといった比率です。

ざっくりいうと反射率(正確には輝度率といいます)は「どの波長」ではなく「どれくらい波長」を反射するか、吸収するかといったときに使います。波長を大きく反射すれば反射率は高くなり、小さく反射すれば反射率は低くなります。反射率の割合が大きいほど白色に近づき、吸収の割合が大きいほど黒色に近づきます。この反射率(=輝度率)がいわゆる明度であり、物体が所有している特性なのです。 

「白色面に対する比」というのはどれだけ白色に近いか、つまりどれだけ反射率が高いかということの意味が理解できたと思います。

すごいややこしいですよね。

  • 分光反射率と反射率は違う概念
  • 分光反射率と輝度率は違う概念
  • 反射率と輝度率は正確には違う概念
  • 一般的に反射率と輝度率は同じように扱われることがある
  • 分光反射率特性を語るときに反射率という言葉が出た場合は(分光の)反射率という意味になるので注意
  • マンセル表色系における明度は輝度率と同じ概念
  • マンセル表色系における明度は分光反射率とは違う概念
  • マンセル表色系における明度は反射率とは(正確には)違う概念

心理物理量とは

視感反射率(しかんはんしゃりつ,英:luminous reflectance):視感反射率とは、物体に入射した光束に対する、反射した光束の比のことである*10。

反射率(はんしゃりつ,reflectance):物体に入射した放射束、または光束に対して反射した放射束、または光束の比を反射率という*10。

心理物理量(心理物理量:英:psychophysical quantites):純粋の物理量を人間の感覚にとって意味あるように変換した量である。視覚にとって意味ある量にするには視覚の分光感度すなわち分光視感効率V(λ)によって荷重するという操作が必要になる。この変換を行うとワットで表現される放射束という物理量はルーメンで表現される光束という心理物理量になる。放射光度は光度に、放射照度は照度に、放射輝度は輝度に、いずれも心理物理量である。また投資機関数で荷重すればX,Y,Zという色を表す三刺激値になる。これらも心理物理量である*10。

光束(こうそく,英:luminous flux):光束とは、放射束をCIE標準分光視感効率と最大視感効果度に基づいて評価した量のこと*10。

放射束(ほうしゃそく,英:radiant flux):放射として放出される、伝達される、または受け取られる、単位時間あたりのエネルギーで単位は(W)、放射パワーともいう。この放射量に対する即光量は光束である*10。

なるほど。放射輝度を心理物理量に変換したものが輝度だったんですね。目からうろこです。よく調べてみると放射”強度”を心理物理量に変換すると光度になるそうです。これも勘違してました。大事なのは放射束と光束の違いですね。光束は放射束を心理物理量に変換したものです。色彩用語辞典のおかげで今まで曖昧だったものがスッキリしました。WEBで検索しているとところどころ言葉が混同して使われているので勘違いしてしまうことが多いと感じました。

以上のことを踏まえると、視感反射率は心理的物量としての光束に関する反射率で反射率は物理量と心理的物量両方に関する反射率といえます。つまり反射率というとき、視感反射率のことを示す場合はあるが、視感反射率というとき必ずしも反射率を意味するものではないというやややこしいことですね。

輝度率と明度の関係

明度が上がるほど輝度率は高くなります。明度が下がるほど輝度率は低くなります。

(輝度率が高くなれば明度は高くなります。輝度率が低くなれば明度は低くなります)

輝度率を「どれだけ光を反射するかという物体の特性」と定義すると、輝度率と明度の関係は上のようになります。

混乱する前に言っておきますが「どれだけ光を反射するか」と「どれだけ光を発するか」は違います。前者は輝度率、後者は輝度の大きさです。前者は物体の特性、後者は光の特性です。たとえば信号の光の強弱は輝度です。

色はなぜ見えるのか(光と色の関係)

たとえばイチゴの赤色はなぜ赤色に見えるのでしょうか。イチゴの赤は物体色です。

太陽の光がイチゴにあたり、光がイチゴに反射して反射した光が我々の目に届いて赤色と認識できるわけです。

光は電磁波の一種であり、およそ400nm-700nmの波長を持っています。イチゴの表面は特定の波長を吸収して、特定の波長を反射しています。赤色は高波長(700nm近く)の光を反射し、他の低波長や中波長の光を吸収することで赤色に見えるわけです。一般的に高波長は赤色、中波長は緑色、短波長は青色の光です。レモンの場合は高波長と中波長を反射して、短波長を吸収するので黄色くみえるというわけです。高・中・短すべての波長を反射すると白色に、すべての波長を吸収すると黒色になります

このように物体がもっているどの波長を反射して、どの波長を吸収するのかといった特性を「分光反射率特性」といいます。

先程も述べましたが分光反射率と反射率は違います。分光という言葉がつくと光をスペクトルに分けることになります。つまり赤とか青とかに分けるということです。

分光反射率特性について説明する文脈で反射率と出てくるのでややこしくなるのです。

単純に反射率という場合は「物体に入射した放射束又は光束に対する、反射した放射束又は光束の比」です。輝度率の場合は「同じ光(放射)の照射を受けたとき、自ら発光していない(放射を発していない)面の(放射)輝度と、完全拡散反射体の(放射)輝度との比」です。反射率と輝度率は正確には違う概念です。

明度は輝度率です。つまり「白色面に対する比」です。輝度率は白色にみえる度合いといったところです。一般に明度は反射率ともいいますが、正確には輝度率ということです。明度は分光反射率でも分光輝度率でもないので注意です。分光反射率特性は正確に言えば分光輝度率特性といったほうが正確かもしれませんが分かりにくいので分光反射率特性と言っているのだと思います。

赤い本が赤く見える理由は「分光反射率特性」に関係があります。赤白っぽくみえるか、赤黒っぽくみえるかといった違いは「輝度率」に関係があります。超ざっくりいえば分光反射率特性は色相に、輝度率は明度に関係があるといったところです。彩度は明度と色相の組み合わせで決まるので、彩度は分光反射率と輝度率によって決まるという言い方ができます。

本題に戻ります。

赤い本を言い換えると「高波長をよく反射するという分光反射率特性を持った物体」になります。

懐中電灯を強く当てても分光反射率特性は輝度率特性は変化しません。なぜなら分光反射率や輝度率というものは物体に備わった特性だからです。つまり光源の強さ(照度や光度や輝度)に関係なく物体が本来持っている属性なのです。

明度は言い換えると「輝度率の比率が白色に近いか、黒色に近いか」ということになります。

たとえば「高波長のみを反射するという分光反射率特性をもっている物体」があるとします。またどれくらい白く見えるか(輝度率)というのを1-100%で表すとします。

「100%の強さの輝度率と高波長のみを反射するという分光反射率を持っている物体」は明度が高い赤色に見えます。

「10%の強さの輝度率と高波長のみを反射するという分光反射率を持っている物体」は明度が低い赤色に見えます。

「100%の強さの輝度率と高波長・中波長・短波長を均等に反射するという分光反射率を持っている物体」は明度が高い白色に見えます。

「0%の強さの輝度率と高波長・中波長・短波長を均等に吸収するという分光反射率を持っている物体」は明度が低い白色(黒色)に見えます。

「50%の強さの輝度率と高波長・中波長・短波長を均等に反射するという分光反射率を持っている物体(50%反射する=50%吸収する)」は明度が中程度の白色(灰色)に見えます。

すこしややこしいですよね。輝度や照度や光度(光源の強さ)に関係なく物体は輝度率と分光反射率を持っているということです。

ここまで来ると照度と明度が関係ないということはわかったはずです。

(補論)光度と輝度の違い

すこしややこしい話をします。

懐中電灯のみのケースを考えます。懐中電灯から発せられている光の強さは「光度」です。面積をもたない光を「光度」とするからです。

信号のみのケースを考えます。信号から発せられている光の強さは「輝度」です。面積をもつ光を「輝度」とするからです。

懐中電灯で赤い本を照らしたとき、当然光は本にあたって反射します。本にあたっている光の強さは照度です。光にあたった本を「二次光源」とみなし、二次光源から発せられる光をヒトの目で見た場合の光の強さは「光度」です。

信号で赤い本を照らしたとき、光は本にあたって反射します。本にあたっている光の強さは照度です。光にあたった本を「二次光源」とみなし、二次光源から発せられる光を人の目で見た場合の光の強さは「輝度」です。

色彩学において光度と輝度を区別する厳密さはそこまで必要ないと思いますが、一応区別しておきます。

照度(あるいは輝度)を強く(高く)すると彩度はどうなりますか

「彩度という概念は明度という概念よりも複雑である。たとえば、ある物体を一定の照明光によって照度をかえて照明する場合、明所視でまぶしさを感じない程度まで照度を高くしてゆくと、輝度は次第に高くなり、同時に彩度も次第に高く感ぜられる。この場合の彩度をカラフルネス(colorfulness)と呼んでいる。また一定の照明条件の下では、色度が一定であっても輝度率が高くなると彩度は高く感ぜられる。この場合の彩度を知覚クロマ(perceive chroma)と呼び、マンセルクロマはこれに対応するものである。一方、一定の色度を有するものは、輝度率や照度が異なっていても色の強さはほぼ一定に感ぜられるという飽和度(saturation)と称している。この概念はドイツ規格の標準色票(DIN6164)に用いられている(「色彩概論」、36P)

彩度は明度より複雑です。明度も複雑だったのに彩度はもっと複雑というのだから大変です。

照度が上がると輝度も上がります。

結論から言うと照度を強くするほど彩度が高く感じられます

この「感じられる」というのがポイントです。りんごは色相、明度、彩度に関する3つの属性を所有しています。照度や輝度に関係なくこれらの3つの属性は存在しているので、照度を上げたからと言って明度があがったり彩度が上がったり色相が変わったりすることは基本的にはありません。

感じることと実際に物体が持っている特性が変化することは別に考えたほうがわかりやすいです。暗闇でりんごをみるのと、ちょうどいい照度のもとでりんごをみるのではちょうどいい明るさのもとでりんごをみたほうが鮮やかに見えますよね。

照度や輝度によって色相や明度や彩度の見え方が変わってしまうと、「色は環境によって見え方が変化する」ということになってしまいます。一般に特定の環境、つまり特定の照度や輝度の条件では色がこうみえますよといった基準が必要になってきます。

物体色ではマンセル色空間の色票が代表的な基準となります。次の項で色空間の説明を行います。

色空間と彩度の関係

*2

上の文章でいう「マンセルクロマ」と「飽和度」の違いを理解する必要があります。これらの概念を理解するためには「色空間」について学ぶ必要があります。

まず色が立方体に記述されている「色空間」というものがあります。そして色空間は色を定量的に表す体系である「表色系」によって構成されます。

上の図で混乱することがあるとすれば、オストワルト表色系が顕色系として分類されていることです。一般にオストワルト表色系は混色系の代表として語られることが多いですが、色票を用いた表色系なので顕色系にも分類されるのです。ほんとややこしい。オストワルト表色系を顕色系に改良したものとしてDIN表色系があります。

顕色系とはなにか

表色系は色を色刺激「顕色系」と「混色系」にわかれます。

顕色系(けんしょくけい,color appearance system):色を色の3つの特徴に従って配列して、その感覚を調整し整合性を高め尺度とともに差し出すもの

図では混色系は色名系と色票系に分かれています。色票系とは「色紙などの表面色によって標準色票を作成し、それを系統的・規則的に配列して、その色名を客観的・定量的に表樹する体系」のことです。色名系とは言語による色の表現で茜色や和紙色などが例としてあげられます。

なんだか小難しい言葉が並んでしまってすいません。代表的なマンセル表色系を理解することで顕色系に対する理解を高めていきましょう。

マンセル表色系とは:アメリカの画家アルバート・マンセルによって作り出された「色彩を色の三属性(色相・明度・彩度)によって表現する表色系」

顕色系は色の3つの特徴で色を定量的に表す体系でした。3つの特徴があればなんでもいいというわけではありません。たとえばここで「輝度」が3つの特徴のひとつとして数えられることはありません。なぜなら輝度は色の特徴ではないからです。

さてまずは「色相」です。色相とは赤とか青とかいった色の違いです。ざっくり言い換えると「分光反射率」です。分光反射率特性は物体がもっている特性です。

次は明度です。これは言い換えれば「輝度率」です。輝度率は物体がもっている特性です。

最後は彩度です。これが冒頭で出てきた知覚クロママンセルクロマ)です。彩度を英語でChromaといいます。知覚クロマは表面色の見え方のみに用います。彩度は物体がもっている特性です。

知覚クロマには照度(輝度)を高くすると、彩度も高く感じるという特徴を持ちます。

これすごくややこしいのわかりますか?

(補論)明度と彩度の関係

照度の前に明度と彩度の話をしておきます。

明度は輝度率に対応しています。輝度率が高ければ白色に近づき、低ければ黒色に近づきます。

黒を最下部に、白を最上部におき、灰色をその間に明度の順に配置したカラーチャートを明度スケールといいます。

マンセル表色系に置いて明度と彩度の関係は色相ごとに違います。

一番鮮やかな色、つまり彩度が最大の色を純色といいいます。この純色になる明度と彩度の組み合わせが色相ごとに違うということです。

たとえば赤色は明度が中程度のときに彩度が最大になり、青色は明度が低いとき、黄色は明度が高いときに彩度が最大になります。

*3

下のマンセル立方体を見てください。真ん中にある棒がいわゆる明度スケールです。上に行けば行くほど白色に近づき、下に行けば行くほど黒色に近づきます。

彩度は外側に行けば行くほど高くなっていることがわかります。青色と黄色では奥行きが違いますよね。

黄色は明度スケールが白に近い位置で彩度が高くなるので上の方で色の奥行きが広くなっています。青は黒に近い位置で彩度が高くなるので下の方で奥行きが広くなっています。

つまり明度と彩度の関係は色相によって変わるということです。

繰り返しになりますが明度は輝度率に関係していますが”輝度”は明度に関係ありません。輝度率と輝度を混同しないようにしてください。輝度率は物体が所有している特性で、輝度は物体が所有していない特性です。

(補論)照度と彩度の関係

照度と輝度の違いについては前項をチェックしてください。照度が上がると基本的に輝度も上がります。

マンセル表色系では「照度(あるいは輝度)を高くすると彩度が高く感じられるという特徴」を持ちます。 これはわかるようでわかりませんよね。

例えば鮮やかなリンゴを考えます。それも明度と彩度の組み合わせが彩度MAXになる組み合わせの赤いリンゴを想定します。赤色は明度が中程度で彩度が最大になります。 明度と彩度の組み合わせは物体色に関係することであり、物自体の属性です。つまり光の強さ(照度や輝度)関係なしに純色になる明度と彩度の組み合わせは決まっているということです。

この純色のリンゴは暗闇では当然見えません。色は光がないと見えないからです。たとえ彩度MAX明度MAXでも光がなければただの暗闇です。 この純色のリンゴに光を当てます。この光の強さを照度とします。光が弱い状態だとあまり鮮やかに見えませんよね。

明るくする度に鮮やかに見えるはずです。 実際にリンゴを薄暗いところに置いて、ライトで照らして徐々に明るくしてみてください。だんだん鮮やかに見えるはずです。 こうした知覚による彩度を、知覚クロマ(彩度クロマ)というわけです。

言い方が難しいですね。明度と彩度の組み合わせで彩度が最大のものでも、照度の明るさによって彩度の感じ方に違いが生じるということです。彩度が最大なのに、照度が暗すぎると彩度が最大だと感じにくい、知覚しにくいといったところでしょうか。

色度と彩度を数量的に表した言葉に「色度(しきど,chromaticity)」という言葉があります。色彩概論では「一定の照明条件のもとでは、色度が一定であつても輝度率が高くなると彩度は高く感ぜられる。この彩度を知覚クロマと呼ぶ」とあります。 一定の照明条件とは照度や輝度を変動させないということです。

彩度も色度も一定の状態にして、輝度率を高くすると彩度が次第に高く感じるらしいです。ここでいう輝度率とは明度の上下と意味が等しいです。これもややこしいですね。マンセルにおいて明度が上がるほど彩度が上がるとは言えないからです。

ここで重要なのは色度が一定ということです。彩度と色相を変えないで明度を上げたら彩度が高く感じると。彩度が変わっていないけど、彩度は高く感じると。 マンセル表色系は色票に属する表色系でした。色票とは色紙などの表面色によって標準色票を作成します。色紙、日本でいうと折り紙に似た感覚ですよね。要は色のついた紙なわけです。紙は当然物体です。リンゴと同じように物体色であり、物体が輝度率を持っています。

マンセル表色系ではどういった照度や輝度を前提として色票が作られているのでしょうか。調べたところによると標準光源(色を決めるための基準となる光)というものがあるみたいです。

物体色は照明光の分光分布(つまりどういった光源をつかうか)に依存して変化したり、色紙以外の物体の物理的特性によっても色が変わります。 つまりマンセル表色系は照度が「標準光源」かつ「色票(色の紙みたいなもの)」の場合の色分けをしているということです。

混色系とはなにか

混色系(こんしょくけい,color mixing system):色を心理的物量と捉え色刺激の特性によって表すもの

色をなぜ認識できるかという説明を「照度を強くするとどうなりますか」の項でしたとおもいます。

光が物にあたって物に反射した光が目に届いて光を認識できるという話です。この目に届く光を「捉え色刺激」というわけです。要は色刺激です。

可視光の700nmあたりが強く反射した光の刺激なら赤色になるわけです。このときの刺激の大きさが「心理的物量」です。

代表的な混色系の表色系をCIE表色系といいます。CIEとは国際照明委員会(Commission internationale de l’éclairage)の略です。

国際照明委員会で規定された表色系をCIE表色系というわけです。この中にRGB表色系やXYZ表色系、L*a*b表色系などがあります。

混色系は光源色に対応すると考えてもよさそうです。ただし混色系であるCIE表色系は光源色と物体色の両方の色を扱うことができます。顕色系のマンセル表色系は物体色のみ色の表示ができ、光源色の色の表示はできません。

混色系と光源色の関連性について

代表的な光源色としてディスプレイのRGBがあります。

ディスプレイの光は信号の色の光と同じです。信号の色には赤や緑や青といった色がついてますよね。これを光源色といいます。

りんごの赤色と信号の赤色は全然違いますので注意です。りんごの赤色は物体色の赤色です。信号の赤色は光源色の赤色です。ろうそくは光源色です。

ディスプレイはなぜ色を表示できるのでしょうか。ディスプレイにバックライトがあり、カラーフィルターを通して光に色を付けています。光に色を付けるという言い方は正確ではない。正確に言うとある波長を通して、ある波長を通さないといった表現のほうが適切かもしれません。

実際のディスプレイはカラーフィルター以外の要素がありもっと複雑に作られています。

カラーフィルターは光学フィルターの一種です。つまり特定の光だけを透過し、それ以外の光を透過しないフィルターということです。透過しない光は吸収されたり反射されたりといろいろケースがあるみたいですがここでは扱いません。

カラーフィルターによって青い光や赤い光をつくり、またそれを組み合わせて違う色をつくるわけです。

光の色の混ぜ合わせはいわゆる「加法混色」です。加法混色の場合RGBを均等に混ぜ合わせると白色に近くなります。絵の具の場合は減法混色なので混ぜ合わせると黒色に近くなります。

ディスプレイの色は光源色なので、明るさは輝度の強さに相当します。ディスプレイが暗くて見えない場合は輝度の数値を上げるはずです。

イラストソフトなどでもRGBは使われていますそれぞれ数値が255振り当てられていますよね。この0-255というのは輝度の大きさをしめしています。数値が高くなるほど明るい色になります。たとえば(255,0,0)という色は明るい赤色になり、(30,0.,0)という色は暗い赤色になります。光源色なので明度という概念はありません。あくまでも輝度の大きさです。

オストワルト表色系について

オストワルト表色系は一般的には混色系に属する表色系です。

オストワルト表色系は顕色系に分類されたり混色系に分類されたり、あるいは顕色系と混色系両方の性質を持っていると論文で指摘されたりするので分類に困る表色系です。オストワルト表色系は一般的には混色系ですが、色票ベースでもあるので顕色系にも分類されることがあるということです。オストワルト表色系はあまり使われていないのでそこまで厳密に考える必要はないと思います。

オストワルト表色系では純色と白色と黒色で色を表現しています。彩度は純色の量の割合で決まります。

純色とは彩度が一番高い色のことです。

  記号  白色量   黒色量
   a       89.13       11.87
   c       56.23       43.77
   e       35.48       64.52
   g       22.39       77.61
   i       14.13       85.87
   l        8.91       91.09
   n        5.62       94.38
   p        3.55       96.45

https://www.colordream.net/ost.htm

W、B、Cで表示されています。それぞれ白、黒、純色です。

上の画像でcに一番近い色はpaです。白黒(pa)であわらすので白の量がp=3.6、黒の量がa=11.87です。

W+B+C=100になるので、11.87+3.6+c=100でC(純色)の量は84.5になります。

caは100ー(56+11)=33です。pnは100-(3+94)=3です。

白色が増えようが黒色が増えようが基本的に彩度は下がります。なぜなら純色とは白と黒を除いた色だからです。

そして白100%、黒100%という色は現実に物体表面の色としてはありえないそうです。こうした色を「理想白」とか「理想黒」というそうです。

マンセル色空間における明度(輝度率)はどこにあるのでしょうか。

https://zokeifile.musabi.ac.jp/%E8%89%B2%E7%AB%8B%E4%BD%93/

これはオストワルト色立体です。W(白)とB(黒)でつながれた線が白と黒の割合を示します。

https://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2005_14630/slides/05/110.html

マンセル色空間では色相によって明度の値が違いました。マンセルでは純色と明度の組み合わせはたとえば黄色のときは明度が高くなり、青色のときは明度が低くなります。

このように色相ごとに明度と彩度の組み合わせが違うとオストワルト表色系のようにきれいなひし形にはなりません。

これで「一定の色度を有するものは、輝度率や照度が異なっていても色の強さはほぼ一定に感ぜられるという飽和度(saturation)」という意味がわかってきました。

つまり色相ごとに明度と彩度の組み合わせを決めるのではなく、どんな色相であっても明度50%の組み合わせで彩度が最大になるとしたのがオストワルト表色系なのです。

こういった決め方は一部では無理矢理過ぎると批判されているみたいですね。

明るさに関する用語の整理(光学編)

*1

「照度」は、ある光源によって照らされている面の明るさの度合いで、単位はLx(ルクス)。「輝度」は、ある点から発せられている光源のまぶしさを示す光量を表していて、単位はcd/m2(カンデラ/平方メートル)。他には、光源からすべての方向に発せられる光の総量を示す「全光束[lm(ルーメン)]」、空間全体(視野内)の明るさの印象を表現する言葉として「明るさ感」などがあるんだ。*6

放射光

英:synchrotron radiation

シンクロトロン放射による電磁波。電磁波には赤外線やX線、可視光線などが含まれる。人間が視覚で捉えることのできる放射光を可視光という。

放射(radiation)は電磁波や重力派などが放出されること、または放出されたものをいう。

輝度

英:luminance

・光源のかあるさを表す心理物量の1つ。

・放射量における放射輝度。単位はカンデラ毎平方メートル。

・光度と輝度の違いは光源の面積を考慮するかしないか。一般に光度は発光するものの面積を考えない星や電灯の明るさを表すのに対し、輝度はディスプレイなどの明るさを表すときに利用される。

・照度と輝度の違いは観察者の感受性を考慮するかしないか。

・輝度は平面状の光源における面積や観測者に依存しない指標。

・簡単に言うと、電灯の下で本を読むための明るさが照度で、信号が赤か青か判断するための明るさが輝度

照度

英:iluminance

・物体の表面を照らす光の明るさを表す物理量である。 照度は人間の感じる量を表す心理物理量のひとつ。

・放射量における放射照度。単位はルクス(またはルーメン毎平方メートル)

光束

英:luminous flux

・ある面を通過する光の明るさを表す物理量。光束は人間の感じる量を表す心理物量の1つ。光源を囲う面を貫く光束は色光束と呼ばれる。

・心理物量である光束はヒトの視覚が感じる度合いによって、波長ごとに重み付けすることで定義される。

・放射量における放射束。単位はルーメン。

・照度と光束の違いは照射している物体の面積で判断する。

光度

英:luminous intesity

・点状の光源からある方向へ放射される光の明るさを表す物理量。光源はヒトの感じる量を表す心理物量のひとつ。

・放射量における放射強度。単位はカンデラ。

・同じエネルギーの光であっても、波長によってヒトは明るく感じたり暗く感じたりする。光度は光の放射強度を波長ごとに視感度によって重み付けをすることで定義される。

参考文献

1「色彩概論:https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai1937/57/9/57_517/_pdf

2照度(その他の基本的な定義はWIKIを引用):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%85%A7%E5%BA%A6

3「照度と輝度の違い」:https://dtv.sakura.ne.jp/contents1/008.html

4「反射面における照度と輝度の関係」:https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol10.html

5「大切なのは輝度」:https://www.hikariiku.com/think_of_as/1138/

6「照度と明るさの話し」:https://www.maxray.co.jp/academy/knowledge_q5_2.html

7「光源色と物体色」:https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol12.html

8「色の客観的な表現と伝達」:https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol28.html

9「色覚が変化すると、どのように色が見えるのか?」:https://www.nig.ac.jp/color/barrierfree/barrierfree2-6.html

10「色彩用語辞典」東京大学出版会

【引用画像の出典】

1:「光源、光束、照度、光度、輝度の違い」:https://www.daisaku-shoji.co.jp/iel/w_difference.html

2、3:「光と色の話」:https://www.ccs-inc.co.jp/museum/column/light_color/vol27.html

4:「液晶ディスプレイの構造と作り方」:https://jp.sharp/products/lcd/tech/s2_3.html

5:「カラーフィルタのしくみ」:https://www.toyo-visual.com/ja/products/fpdcf/colorfilter.html

toki

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