楕円とはそもそもなにか。楕円の性質を利用して円筒を描く。
楕円:二つの定点からの距離の和が一定な点の軌跡。二定点を楕円の焦点という(goo辞書)。 この説明だけではわからないと思うので、すこし描いてみました。
楕円を縦線と横線で4つにわけるとします。横の線をaとa’にわけるとすれば、このaとa’は同じ幅です。縦の線をbとb’にわけるとすれば、このbとb’は同じ幅です。ただし、aとbが同じ幅であるとは限りません。 aを1cm、bを2cmとして楕円を描いてみることにします。 先程より正確に円筒がかけていることがわかります。a=a’=a”=1cmです。 |
次に、a=1,b=2のこの円筒を、立てて描いてみます。
楕円には「長軸線」と「短軸線」がある
先ほどの楕円と同じように、横を2cm+2cm、縦を1cm+1cmとしています。楕円は4分割をした場合、等しくなります。左右対称であり、正確に四等分をすることができるのです。楕円を「直角」に分割する線を「短軸線」、「長軸線」といいます。
※長軸線と単軸線がほぼおなじ長さなら「円」に近くなり、直軸線が長ければ、細長い楕円になります。
楕円と遠近法(パース)について
CLIP STUDIO PAINTの一点透視法ツールを使って説明します。
ためしに四角形を1つ作ってみます。
この四角形の上に「円」を作ります。
こうした円はどの場所にも設置することができます。
もちろん短軸線と長軸線の長さを変えてもつくることができます。
アナログでもパースを使って楕円を描くことができますが、面倒くさいです。
円筒の陰影の付け方
1:形をとってあたりをつけます。先ほど確認したように、四角形から円を正確に描いていき、それを線でつなげます。次に、一番暗い影を描きます。光源が左上なので、右下に暗い影が来るようになります。一番右側は反射光の効果で、やや白くなります。
3:一番暗い影の左側に、二番目に暗い影を描きます。
4:3番めに暗い影を、二番目に暗い影のとなりと、一番左側に描いていきます。
5:一番左側を、二番目の暗さと同じくらいに塗り、一番上を薄く塗ったら完成です。
おまけ:適当にデジタルでも塗ってみました。
台形の中心点と正楕円の中心点は一致しない
台形とは:四角形の一部で、少なくとも一組の対辺が互いに平行であるような図形。 |
正楕円とは:短軸線と長軸線が等しいような円。正四角形(これも二組が互いに平行な図形であり、台形)に綺麗に円を描くと、正楕円ができる。 |
この正楕円の中心の位置に引いてある青い線は、台形の中心点です。
四角形を2等分したのが「青い線」で、4等分したのが「黒い線」です。そして、8等分の位置にくるのが「緑の線」です。台形の中心点は「青い線」にくるのですが、楕円の中心点は「緑の線」にくるので、ズレるということです。いまは8等分線の位置にひきましたが、厳密に計算するとそれよりも少し手前にくるみたいです。
では緑の線を元にして、円柱を描いてみます。
奥の線は実際には見えないので、消しておきます。
これで綺麗な円柱が完成しました。
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