横顔を描く方法について考える
耳周辺の分析
解剖学の知識:耳の部位の名称を覚える
覚える意味があるのか?毎回また疑問に思います。でも形として覚えるのはとても抽象的なので、言語と合わせたほうが覚えやすいような気もします。つまり記憶のために名称も覚えておこうというわけです。
解剖学は名称が難しいので覚えにくいですが慣れていくしかないですね。
もっと詳しい名称があるそうです。こちらのほうがわかりやすいですね。
解剖学の知識:耳輪・対輪・耳甲介を抑える
ルーミスの耳はこんな感じですよね。以下の3つの分類はだいぶざっくりです。
まずは耳輪です。耳の外側ですよね。ルーミスの場合は耳が単純化されているといえます。
次は対輪です。耳の軟骨が隆起した部分です。
最後に耳甲介(じこうかい)です。いわゆる耳の穴です。
まとめるとこうです。
絵を描くという用途で言えば、これもこれでありですよね。
解剖学の知識:耳輪脚
さて簡略されていないリアルな耳はもうすこし形が複雑なようです。
具体的には耳輪脚と呼ばれる箇所がリアルな耳ではあります。ざっくりいうと青い部分ですね。
ルーミスの耳には耳輪脚の明確な描写がありません。
ルーミスの耳に耳輪脚の要素を足してみるとこんな感じでしょうか。
立体的な表現でいうとこの部分ですね。
二次元的な描画における耳輪脚の考察
なぜ二次元的な描画で耳輪脚の片側がつよく描画されないのか。
私がここから二次元的な描画にするとしたら、こうなってしまうと思います。
ですが、先程のオブジェクトをレンダリングすると、耳輪脚の外周の線画は薄くなります。
そもそもなぜ線が見えるのでしょうか。実際の人間に線はありません。線は二次元的な存在に近いです。よく厚塗りでは線画を残さずに面だけで描画することがあるように、絵にとって線は必ずしも必要不可欠なものではありません。
ですがなぜ線があるように見えるのか、これを理解するのは重要だと思います。
三次元的に耳を捉えるとわかるのですが、耳は平行ではなく、斜線的についています。
耳輪脚の部分は頭部に密接していますが、耳輪は頭部からすこし離れています。この距離がポイントだと思います。
つまり、どれだけ離れているかによって周囲との境界のようなものができ、それが線になるということです。
簡単なオブジェクトを作って実証してみましょう。
距離というよりいわゆる斜線的な厚みがあることで影ができて、それが周囲との色の違いを生じさせ、線として視覚させるのかもしません。
この影の部分が線的に見えるということです。
上部の影の部分は?と考えますよね。実際の耳はもうすこし丸みを帯びていて、上部が真横でもすこし見えます。すこし角ばらせてみました。すこしそれっぽくみえますね。
左斜め上から光があたると仮定して、上に影ができるのでしょうか。たしかに。しかし耳が丸みを帯びているので、光の当たり方は均一ではないはずです。強くあたる部分と、弱く当たる部分にわかれるはずです。その差で影のように見えてもおかしくありません。
耳輪脚にも光の強弱があると思いますが、その差が少ないため、線として認識されにくいのではないでしょうか。丸みを帯びているものは光の当たり方にばらつきがあり、奥に行くほど光が当たりにくくなるというのはポイントだと思います。
解剖学の知識:耳甲介の存在を知る
耳甲介(じこうかい)・・・聞き慣れない単語ですね。
横顔では実は耳甲介は見えません。ですが、耳甲介がもし存在しないと仮定すると描画は多分変わってくると思うんですよね。さきほど距離や角度によって線ができる話をしましたが、耳と頭部の間に耳甲介が介在していることで距離ができるのでかなり描画に関係してくる話といえます。
上の画像はわかりやすいですね。たしかに耳と頭部のつなぎのようなものがみえます。
https://i.pinimg.com/564x/6b/2f/32/6b2f32d3bcc450961c495a2d623f2f0f.jpg
この画像も参考になります。
さて本題に入っていきましょう。なぜ耳甲介の存在が重要なのか。まず考えられるのは「影」です。ルーミスではとくにその描写がありませんが、より三次元的な表現では重要になってくるかもしれません。
まずは距離がある場合の影です。
距離がない場合の影です。
まず大きな違いが出ました。影の大きさです。距離があるほど、影が大きくなるんですね。
実際はこのように斜線的な構造をしているので、影は右斜下に偏ることもわかりました。これは立体的のケースです。
複雑な形をしている耳でもおなじように影が大きくできていますね。もし耳甲介がなければ影の形は大きく違っていたと思います。
解剖学の知識:耳珠の存在を知る
耳珠(じじゅ,tragus)です。これも聞き慣れない単語です。知らないことを知るというのは意外と面白いですね。数珠の「珠」ですよね。つまり玉やパールを指しているのでしょうか。
この部分です。どこが玉なのか。
https://authoritytattoo.com/tragus-piercing-pain/
http://modafeminina.biz/piercings/tudo-sobre-piercing-tragus
ピアスの画像を調べていたら、耳珠の部分にピアスをさすというファッションがあることを見つけました。たしかに半円のようなかたちをしていますね。きれいな耳をしています。
なるほどこの半円と言うか凸部分が耳珠なんですね。解剖学的には耳輪は耳珠で終わるらしいです。どういうことか。
つまりここからスタートしたと仮定して、ここに終わるんですね。その意味で、耳輪は耳珠で終わるということでしょうか。始点は耳輪脚付近にもうすこし近いかもしれませんね。
次は立体的な位置関係として、耳珠はどのように存在しているのでしょうか。
まず比較をしましょう。ほとんどの物は相対的に存在しています。
まず耳輪と耳珠の関係です。どちらがY軸的に手前でしょうか。耳が斜めに広がっているので、耳輪のほうがY軸的に値が大きいはずです。またX軸的にも同じ位置にはありません。左耳でいえばX値は大きくなります。
この位置関係は上から見るとよくわかります。
上の画像だともっと耳珠が丸く表現されています。見えているのは半円ですが、見えていない半円が耳甲介腔の中に埋まっていると考えればいいのかもしれません。
いや違うか。埋まっている部分が見えているのか。
https://www.etsy.com/listing/881643472/fake-ear-jewel-piercing-golden-brass
とすれば、描画的には見えていない部分の丸みにもわずかな影がつくのではないでしょうか。他の皮膚よりも盛り上がっている以上、影がそこに生じるからです。上の画像をみてみると、かすかですがふくらみの影がみえます。
さて抑えておきたいところはどこでしょうか。
正面、45°、側面でわけて撮ってみました。ここからわかる情報はなんでしょうか。まず耳珠は正面でもX軸に広がりがあることがわかります。あるいは斜めのほうこうに伸びているともいえます。いずれにせよ垂線上に伸びているわけではないですね。また耳輪と同じ角度で伸びているわけでもなさそうです。たまたまこのモデリングがそう、個性だといえばそれまでです。
一般化するというのは案外難しいですね。
とりあえず角度を簡易的に表してみると、こうなります。顔を上から見た図だと思ってください。これなにかおかしいような、合ってるような。正面を0°とすればたしかにこのように定義できなくもないです。とりあえず前斜めからみた角度を45°と定義しているのでここでは合っていると仮定しましょう。
分度器として捉えるならもうすこし自然な定義がありそうですけどね。分度器の場合は正面が180度で側面が270度にあたります。つまりその間は225度ですね。好きなように解釈したらよろしいかと思います。
かなりシュールですが、当てはめるとこうなります。
おなじように耳珠もあてはめてみると、角度的には135°に近いですね。
これが描画にどう活きるかは正直わかりませんが、角度という概念を頭に入れて描画することは重要だと思います。
ある物体が水平あるいは垂直的なものだと仮定して、その物体がどの方向にどれだけ傾いているのかという点に意識を向けるのは意外と面白いです。今回のケースだと135°あたりにむいています。
そして135°の方向に向いている物体を90°からみるとどうなるのか。そのような立体的な把握が面白い。しかしなかなか頭で考えるのは難しい。何度も重ねて自由に思考できたらいいのにと思います。
ちなみにこれが頭部における135°を90°からみた図です。
90°に伸びている面が正面に来ているので、90°の方向から頭部を見ているとわかります。つまり側面からみているわけです。側面から見える135°はどうかというと、ちょうど右にある面ですね。正面に来ていないので斜めになっています。幅も短く見えますね。
では135°から頭部を見たときの90°はどうでしょうか。こうなります。
言い換えれば頭部を後ろ斜め左?から見た画面ですかね。そのとき側面で見えていた面は斜めに斜めになっていますし、短く見えています。
解剖学の知識:珠間切痕と対珠の存在を知る
上の画像だと珠間切痕と対珠(対耳珠)があるそうです。
そもそも珠間切痕とはどういう意味でしょうか。珠間の意味はなんとなくわかります。耳珠と対耳珠の間にあるという意味で珠間なんでしょうね。
問題は切痕です。語義的には「骨または器官の辺縁における刀でえぐったような弯入部」を意味するらしいです。切ったような跡ということですね。
https://www.glamourmagazine.co.uk/gallery/different-types-ear-piercings#WjM7Kg2EWP6
この人の耳はきれいに切ったように凹んでいますね。なるほどたしかに太めの刃物で切れ目をいれたような感じはあります。
珠間切痕から横顔のプロポーションを割り出す方法があるらしいですが、私にはよくわかりませんでした。後ほど検討するかもしれません。
上のツイートでは珠間切痕からプロポーションを割り出す方法があるみたいです。どこかで見たことがありますね。
プロポーションを割り出す、どういうことでしょうか。これで理解できる人はわりとすごいと思います。わたしにはさっぱりわかりません。1つの感覚を基準として、その2倍の長さが存在しているようです。やっぱりわかりません。角度を覚える必要ありますよね。一つの角度さえわかれば、そこから等分感覚に球状に存在していることは把握できますね。
耳のあたりから割り出す方法としてはこの画像でしょうか。角度としては45°あたりでわかりやすいですね。
解剖学の知識:耳甲介腔の存在を知る
いわゆる耳の穴ですね。どのくらい深いんでしょうか。というかそもそも側面で文字通りの耳の穴は見えるんでしょうか。
この女性の耳の穴の場合は、この辺ですよね。この角度の写真だと見えていません。もっとも、この写真がちょうど側面から撮影されているとは限りません。
http://www.fitnessvsweightloss.com/what-you-should-not-put-into-your-ears/
この画像ではもっとよく見えてます。
つまり耳甲介腔(じこうかいくう)は一般的なイメージの耳の穴ではなく、その周囲も含めた範囲をさしているようですね。
そしてこの耳甲介腔は耳珠、珠間切痕、対耳珠の3つで大きく構成されています。耳の穴の凸凹はこれらの部位によるものと記憶することで、より自然でリアルな耳を描けるようになるかもしれませんね。
解剖学の知識:対輪の存在を知る
読み方がいちまいちわかrないんですよね。書籍では「ついりん」ですが変換で出るのは「たいりん」です。まああまり読み方は重要ではないですね。
この部分です。
二次元かつ側面からみるとこの対輪がどういう構造を持っているのかよくわかりません。厚みがあるのかないのか、凹んでいるのか凹んでいないのか、わからないですよね。それを影や線の太さで表現するのがテクニックだと思いますが、まずは構造を知る必要があると思います。
正面の対輪をみるとわかるのですが、X軸に幅があり、耳輪を飛び越えています。飛びててない人も中にはいるかもしれませんが、それくらい厚みがあるということです。
解剖学の知識:舟状窩、三角窩、耳甲介艇という3つの影を知る
覚えられる自信がない単語が続いています。
舟状窩(しゅうじょうか)、三角窩(さんかくか)、耳甲介艇(じこうかいてい)です。
窩というのは穴という意味ですね。舟や艇はざっくり船という意味ですね。競艇の艇ですね。
どこが穴なのかですよね。まず軸的に言えばこれら3つの穴は対輪よりX軸の値が小さいです。つまり段差ができるということであり、影ができるということになります。
段差ができると影ができるという理屈は簡単なようで簡単ではない。理解できるようで、理解できない。わかるけどわからない。身につかない。言われればわかるけど、言われなければ二次元の面において強く意識を向けられない。
頭で考えるよりまずは自分の手を動かし、耳で見て実証するべきです。左が段差のない立方体、右が段差のある立方体です。中央に影ができていることがわかると思います。
同じように耳にも段差があるので影ができるのです。そして段差が小さいほど、影も小さくなります。
また光源がどこにあるのかによっても変わってきます。たとえば耳の穴の前に光があれば影は弱くなります。光が直接当たると影ができにくいですよね。この辺はどう捉えるかというセンスの問題であり、どうなっているかという事実の問題を超える面でもあります。どういうシーンを想定すれば美しいのかという美に関する問題です。
ちなみにリアルな写真を見ると、対輪は段差に段階があり、徐々にX幅を小さくしていっていることがわかります。他の部位にも同じように段階的な差があり、単純な構造をしていません。絵を描く際にも細かく不透明度を変えるとリアリティが出るのかもしれません。アニメ絵だとそうした段差が単純化される傾向にあるようです。
解剖学の知識:耳垂の存在を知る
耳垂(じすい)はいわゆる耳たぶですね。とくに語るべきことはないように思えます。
一見無意味な着目点が意味がある、なんてこともあるかもしれません。今朝の7時です。
解剖学の知識:耳はどこについているのか?外耳道の存在を知る
これ意外とわからないですよね。側面の頭蓋骨を見てみましょう。穴があります。この穴を「外耳道(がいじどう)」というらしいです。正確には外耳孔が穴で、そこから続く道が外耳道ですね。耳の穴はこの外耳道につながっています。
ちょうど頬骨弓と乳様突起にはさまれています。
ルーミスの耳周辺をグリッド的に分析する
グリッドを作成するのがメインの記事ですが、この項目までの解剖学的、あるいは立体的な知識のほうが重要だと思います。というのもキャラクターを描くときにこの比率を使うことは稀だからです。基本の顔を覚えたところで、自分の描きたい顔とは限りませんよね。唇を大きくしたり、目を大きくしたり、顎を小さくしたり、抽象的に描いたりと応用が前提になっています。
「顔の基本グリッドを覚えることは必要なのか?」という問いは何回も考えてますね。たしかに基本の顔を覚えておくのは役に立つことがあるかもしれません。0からかくよりも基準があったほうが描きやすいですよね。たとえばテニスや野球で一般的な打ち方を覚えた後に、自分でアレンジして打ってみる作業に似ている?かもしれません。
アニメ的な二次元の顔とはぜんぜん違うものなので、二次元的なアニメの基本グリッドを自分で設定して覚えていくの面白い考えですね。たとえばワンピースのルフィのグリッドを基本として覚える、あるいは自分で美しいと思った比率を考えて、基準として覚えるとかですね。
全体像
まずはルーミスの耳はこの辺にできてますね。
耳は横幅7のうち、4あたりを始点にしてますね。幅は1ではなく、1と1/3くらいありそうです。個人差が当然あるので、あくまでも基準値です。
耳はどこから描画されるのか?
そもそも耳はどこからはじまっているのでしょうか。1でしょうか、2でしょうか、3でしょうか。意外と難しい問題ですね。
三次元的には3を始点としていいのかもしれませんが、 二次元的には1のほうが近いかもしれません。
というのも1の線は2よりも濃いです。3は1や2よりも耳の内部に入り込んでいます。
実際にオブジェクトをレンダリングしてみるとよくわかります。このオブジェクト特有の形状である、という可能性も否めませんが、おおよそこのとおりと言ってもいいと思います。
「どうなっているか」は見ればわかるのですが、「どうしてそうなるか」は考えないとわかりません。なぜか。
この問題は前の方の項目で少し検討しました。X軸の差、あるいは頭部と耳の距離の差とでもいうのでしょうか。Y軸が前にいけばいくほど、X軸の差がすくなくなっていきます。さきほどの1-3のナンバリングでいうと、2ではほとんどX軸の差がなく、1ではすこしX軸の差がある状態です。
つまり2は頭部と耳がほとんどくっついていますが、1ではすこし離れているということです。離れるということは、そこに影ができるということであり、線の描画が生まれやすいということになります。もちろん2はほとんどくっついているのですが、段差があるので影は生じます。しかし距離がある影よりは薄い影になります。
このような理由ら、描画的には2が始点ということになりますね。
たとえばドラゴンボールのベジータの耳は、このように1が支点となり、2付近の耳の描画は省略されます。省略するかどうかはアニメのケースやイラストのケースなど形態によると思います。アニメ塗りでは薄い影を省略しがちだと思います。細かく描画すると動かすための作業が多くなってしまいますからね。
ちなみに薄い影とはこのような部分の影です。光が耳に強くあたると、より影が弱まると思います。
耳の始点はどのくらいの高さにあるのか?
細かくいうとすこしズレるのですが、おおよそ3-4の2/3あたりにあると言っていいと思います。
細かく数値を打ち込んでいくと、多くの点は3分割で気持ちよく配置されていますね。
これは直線的なグリッドであり、実際の描画ではすこし曲線的に描き足す必要があります。いまさらですが曲線をグリッドすると記憶するのが困難であり、直線的にグリッド化してから曲線を脳内で補完していけばいいと思います。
耳の終点はどこにあるのか?
これも始点と同じ理由ですね。耳たぶは頭部から少し離れているので、影が強く生じ、二次元的な線が生まれるということになります。
耳を後ろから観察すると、X軸的に距離があることがわかります。
耳の終点はどのくらいの高さにあるのか?
これも先程のグリッドと基本的に同じです。およそ1/6の位置にありますね。
より厳密に表現すれば始点のZ軸が3+2/3、終点のZ軸が2+1/6となります。
耳の内と外
耳を描く際にいろいろな分け方があると思いますが、ここでは「内と外」という概念を使っていきたいと思います。
まず先程の始点から終点にむけての青い線が主に「外」に相当します。
この赤い線が「内」に相当します。
耳の内はどのくらいの割合なのか
さて耳の内はどのくいらいの割合でしょうか。難しい。まずはざっくり囲ってみます。
メルクマール的な意味で耳の始点と珠間切痕のY軸が近い位置にあることは有用ではないでしょうか。
もっと直線的に考えれば有用な指標が生まれてくるかもしれません。しかしあまり省きすぎると、ルーミスの正確な表現とはズレるので難しいですね。あくまで基本にすぎないのでズレること自体は問題ないんですけどね。
上のケースで言えば、おおよそ外と内の距離が1/6前後であることがわかります。
耳珠
もちろん「耳珠(じじゅ)」の存在を忘れてはいけません。この部分です。この丸みを表現する必要があるので、任意の丸さにしておきましょう。
こんな感じですかね。
対輪
https://www.healthtap.com/topics/what-does-it-mean-when-the-inside-of-my-ear-is-always-itchy
問題は「対輪(ついりん)」ですね。正直対輪の構造ってよくわからないんですよね。どこまで伸びていて、どこまでの太さが普通なのでしょうか。
よりリアルに描こうとすれば、そもそも対耳輪が必要になってくると思います。ルーミスでは対耳輪が描かれていない?ですよね。二次元的な絵だから対耳輪を省略したのかもしれません。好みかもしれませんね。
ルーミスの耳に対耳輪を加えてみました。
メルクマールを探す
まずは基本的な外形としては正方形2つに、幅が2/3の長方形を右上に設置ですね。
次に「外」の始点と終点をつなげます。この座標覚えられますかね・・。
始点が絶対値1/6、終点が0というこの差をまずは感覚として覚えるくらいでもいいと思います。イメージとしてはすこしずれてるかな、くらいの記憶でも描画の際にあればいいのではないでしょうか。
つなげるとこんな感じになります。
次は「内」のメルクマール探しですね。つまりどこを優先的に覚えるべきかという話になります。きれいな家は建てられないけど、それさえ覚えておけば掘っ立て小屋くらいなら建てられるだろうというレベルの点です。
個人的にはやはり「珠間切痕(じゅかんせっこん)」あたりの座標は覚えておくべきなんじゃないかなと思います。覚えてたら便利ですね。耳の穴と思われがちですが、実際の耳の穴よりすこし下にあります。
座標軸は前に見たとおり、Y軸が耳の外の始点と等しいのでわかりやすいです。Z軸は2/3ですね。細かい話になりますが、上が2:4で下も2:4でひとしいので覚えられやすそうです。
こんなかんじで耳の穴の目安になりますね。
イメージ的にはこんな感じでつなげます。「外」との差が1前後になるくらいのイメージで幅をとる感じですね。個人差があるのであまり細かく覚えてもしかたないです。
イメージ的にはこんな感じでつなげます。「外」との差が1前後になるくらいのイメージで幅をとる感じですね。個人差があるのであまり細かく覚えてもしかたないです。
描く順序としては珠間切痕から耳珠、そして耳輪脚、耳輪といったほうが描きやすいのではないでしょうか。
そこで重要になるのは「耳輪脚」ですが、ルーミスでは耳輪脚が明確に描画されていないので好みですね。
最後はもっとも複雑な形をしている対輪(内輪)ですね。蛇みたいでかわいいです。
対輪の前に「対珠」があります。耳珠と対になるような位置にあるので、対珠ですね。丸みが向き合っていると覚えればいいのではないでしょうか。
イメージとしては耳輪脚を円状に避けながら左上に回避する感じです。最後は外、つまり耳輪(外輪)の終点につなげればOKです。これで耳の完成です。
一応反転画像も置いておきます。
参考文献
1:アーティストのための美術解剖学
2:スカルプターのための美術解剖学: Anatomy For Sculptors日本語版
3:スカルプターのための美術解剖学 2 表情編 (Anatomy of Facial Expression 日本語版)
4:表情 顔の微妙な表情を描く
5:やさしい人物画 マール社 ルーミス
6:やさしい顔と手の描き方マール社 ルーミス
7:ソッカの美術解剖学ノート
参考文献
人体の描き方関連
ルーミスさんの本です。はじめて手にした参考書なので、バイブル的な感じがあります。
人体のデッサン技法 ジャック・ハムも同時期に手に入れましたが、比率で考えるという手法にルーミス同様に感動した覚えがあります。ルーミスとは違う切り口で顔の描き方を学べます。
解剖学関連
スカルプターのための美術解剖学: Anatomy For Sculptors日本語版 スカルプターのための美術解剖学 2 表情編
一番オススメの文献です。3Dのオブジェクトを元に作られているのでかなり正確です。顔に特化しているので、顔の筋肉や脂肪の構造がよくわかります。文章よりイラストの割合のほうが圧倒的に多いです。驚いたときはどのような筋肉構造になるか、笑ったときはどのような筋肉構造になるかなどを専門的に学べることができ、イラスト作成においても重要な資料になります。
こちらはほとんどアナログでイラストがつくられています。どれも素晴らしいイラストで、わかりやすいです。文章が少し専門的で、難しい印象があります。先程紹介したスカルプターのための美術解剖学よりも説明のための文章量が圧倒的に多く、得られる知識も多いです。併用したほうがいいのかもしれません。
遠近法関連
これが一番おすすめです。難易度は中です。
これは難易度は小ですが、とてもわかりやすく説明されています。
スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-
難易度は大ですが、応用知識がたくさんあります。
色関連
やはりこれですかね。
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