目次
クリスタでパースを使って立方体をつくる
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パースにおける視円錐とは何か?対角線の消失点とは何か?立方体はどう作るのか?
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【クリスタ】クリスタで視円錐を設定するメモ【CLIP STUDIO PAINT】
2024/10/17追記
この記事について、改善、修正したものを投稿しました。
【第三回】パースの基礎を学ぶ:一点透視図法で立方体を作成する方法、対角線の消失点について
【第四回】パースの基礎を学ぶ:パースにおける視円錐とはなにか、その設定方法
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視円錐とは
「視円錐」とは?意味と定義
・画角を視覚的に表現したもの、視野の一部で、絵の中に実際に描き込むものを含む範囲。視心を中心とした一定範囲の視野を図形的に表現したもの。線画によって示される視覚領域。周辺視野を除いた人間の標準的な視覚に関連する。
視円錐を使って立方体を作成する
立方体作成には視円錐の理解が不可欠です。別の記事で視円錐の作り方を説明してるのでまずはそちらを見てください。
この記事でもざっと作り方を説明します。
今回はA4で350DPI相当の「2894*4093ピクセル」のキャンパスを想定します。
数字が大きい方に合わせて、4093*4093ピクセルの正方形を想定し、その2倍の8186*8186ピクセルのキャンパスを作ります。
パース定規を任意の数設定します。今回は1点、2点、3点全て追加しました。
キャンバスサイズを元のサイズである「2894*4093ピクセル」に戻します。これで画面内は45°の視円錐に収まり、画面外対角線の消失点は90°になっています。
一点透視図を使って立方体を作成する方法(1)
まずは正面の正方形を決めましょう。どのくらいの大きさかは人によると思います。今回はこの位置で、このグリッドを使って正方形をつくりました。使っている透視図法は一点透視図法です。レイヤーで言うとパース定規1です。線ツールをグリッドにスナップさせたい場合はチェックを入れましょう。
次に一点透視図法の消失点へと収束させます。自動的に収束します。
次に二点透視図法を利用して奥行きを決めていきます。二点透視図法のスナップにチェックを入れましょう。
これで対角線の消失点へと収束していくようになります。つまり90°の視円錐へと収束していくわけです。消失点は画面外にあるので、画面内では途切れます。
後は一点透視図法と二点透視図法で作った線の交点を結んでいくだけです。
ちなみに対角線の消失点を最後まで伸ばすとこんな感じになります。
これで完成です。どんな立方体でも描けるようになります。
一点透視図を使って立方体を作成する方法(2)
今度はすべてパース定規のグリッドを使って作ってみましょうか。
まずは奥行きのグリッドを表示させます。一点透視図法のほうの設定です。
任意の正方形を作ります。今回は4*4マスにします。グリッドのマス目にスナップさせたい場合は、上の方にある「グリッドにスナップ」を教えおいてください。
グリッドのサイズは変更できますので好きに変えてください。たとえば教室などを作る場合は、1マス~センチと定義して、その定義にそって画面内のマスを設定したりします。
次に高さの線を探していきます。高さのグリッドを表示させましょう。
後は補助線を横に伸ばして、それに沿ってひいていけば完成です。
細かいテクニックですが、ベクターレイヤーで作成していれば補助線がいりません。
ニ点透視図を使って立方体を作成する方法
一点透視図法と同じように、奥行きのグリッドを表示させて任意の正方形を描いていきます。今回も4*4マスにしておきます。
任意の正方形をつくります。
高さを探すために補助線を引いていきます。キャンバスサイズを大きくしておくと見つけやすいです。
次は高さのグリッド(YZ平面)を表示させて、立方体の高さを探していきます。
あとはここから補助線を引き伸ばすだけです。
これで高さがわかったので、後は引いていくだけです。
これで完成です。
三点透視図を使って立方体を作成する方法
歪んだ立方体
まずは床で適当な正方形をつくります。
次に高さを見つけます。
補助線を引きます。
線を引いて完成です。若干歪んでませんか?高さが長いですよね。三点透視図法は視円錐が別かもしれませんね。あえていうなら上に収束する消失点はもっと近いのではないでしょうか。
三角形の内と外
一般的な三点透視図法では、水平線が画面の中央に来ないことが多いです。今回歪んでしまった立方体は水平線が画面の中央に来ています。
次にキャンパス自体を上にそのまま動かせば、水平線は画面の下にきます。
この新しい画面で立方体を描くと歪まなかったのです。
三角形の外にある立方体は歪んでいます。
つまり、三点透視図法の3つの消失点からできる三角形内に画面を設定するのが好ましいという仮説に至ります。
三点透視図法の設定
以上のようなことを踏まえて、新しい三点透視図法の設定を考えなければいけません。1点や2点と同じ方法では歪んでしまうからです。そもそも三点透視図法と二点透視図法を同時に使う機会はあまりないと思います。三点透視図法と決めたら、他の透視図法は画面内に設置しないほうがいいのではないでしょうか。この領域も勉強が必要ですね。ともかく私のような初心者は複雑に入り組ませないほうがよさそうです。水平線が同じ画面に2つ生まれることになってしまうからです。
さて今までの方法では奥行きから高さを見つけていきましたが、今度は高さから奥行きや幅を探していきます。
まずは適当に2*2マスのグリッドで正方形をつくります。
次にパース定規を高さと合わせます。パース定規ではなく補助線でもOKです。
パース定規の先に、2*2マスの奥行きがあります。そこで正方形を作ります。
そして正方形から線を上に伸ばします。
あとは線を結ぶだけです。
完成です。
参考文献
参考書籍
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