【実験】パース(透視図法)における立方体内の球体はどう見えるのか

パースにおける立方体の球体は正面以外、すべて歪んで見える

まずパースの基本として中央から外れるほど物体は歪んで見えます。こうした基礎は立方体を描けば理解できます。ここでは一点透視図法を用いて考えてみます。

パースの基本的な作り方とクリスタのパースの使い方はここでは省略します。重要なのは中央から外れるほど物体は歪むということです。パースなんて作れなくてもこういったことを理解していれば絵の上達に役立てるはずです。

精密なパースよりも、自然に見える歪み方をうまく自分で編み出せるほうが絵のすごさは出ると思います。絵の正確さと絵の凄さは別物です。正確に描けるからすごいというわけではありません。

一点透視図法における立方体の歪み

中央近くに立方体をつくってみました。一点透視図法ではこのような立方体になります。この立方体は真正面にあります。

この立方体の中に球体を入れるとこうなります。

次に中央から外れた位置に立方体を作ってみます。これではい完成とはなりません。中央からズレた場合、このようにきれいな球体とはなりません。

このように楕円の横幅が伸びて見えます。

正面よりも歪んで見えることがわかります。球体だけ取り出してみるとはっきりします。

対象物を目の前に持ってきて定規で測ってみれば同じ長さですが、遠近法においては違う長さに見えるというところがポイントです。極端に中央から外れた球体をつくってしまうと歪みが出てしまうことが分かります。

なるべくちょうどいい視円錐内に物体を置いたほうがいいですね。視円錐の説明はここでは省略します。[su_button url=”https://souzoulog.com/2017/05/20/%e3%83%91%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e8%a6%96%e5%86%86%e9%8c%90%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f%e5%af%be%e8%a7%92%e7%b7%9a%e3%81%ae%e6%b6%88%e5%a4%b1%e7%82%b9/” style=”flat” background=”#0077B3″ color=”#ffffff” size=”1″ radius=”round” icon_color=”#000000″]別記事[/su_button]で視円錐について説明しています。

パースにおけ球体をできるだけ正確に描く方法

球体が中央から外れた位置にあればあるほど歪むということはわかりました。

それではどうやって歪んだ球体を描けばいいのかという問題になります。

足線法による球の作図

歪んだ球を描くためには足線法を使えばいいそうです。視心からPP(画面)の端までの横の長さと同じ長さを、PPの下端から伸ばせばSP(立点)がわかります。

ここでいうPPの端は、一点透視図法における対角線の消失点を意味します。二点透視図法の消失点と重なる点です。

ここで重要なことは、PPからSP(立点)までの長さと、VP(視心)から対角線の消失点までの長さが等しいということです。

SPからの線がPPの線と重なる点にを付けて、縦に線を伸ばすと球体の横幅(長軸)がわかります。

今回参考にしているサイトは[su_button url=”https://www.persfreaks.jp/main/circle/sphere/” style=”flat” background=”#0077B3″ color=”#ffffff” size=”1″ radius=”round” icon_color=”#000000″]こちら[/su_button]です。パースについての詳しい説明がのっています。

二点透視図法における球体の扱い

一点透視図法より複雑になります。さてどうやってつくればいいのでしょうか

立方体を回転させる

二点透視図法でつくった立方体を一点透視図法になる向きまで回転させて考えればいいそうです。

どうやって回転させればいいのでしょうか・・。

とりあえず手前の線を基準に一点透視図法に置き換えてみます。

これで完成なんですかね。要研究です。

toki

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スカルプターのための美術解剖学 2 表情編

一番オススメの文献です。3Dのオブジェクトを元に作られているのでかなり正確です。顔に特化しているので、顔の筋肉や脂肪の構造がよくわかります。文章よりイラストの割合のほうが圧倒的に多いです。驚いたときはどのような筋肉構造になるか、笑ったときはどのような筋肉構造になるかなどを専門的に学べることができ、イラスト作成においても重要な資料になります。

アーティストのための美術解剖学

こちらはほとんどアナログでイラストがつくられています。どれも素晴らしいイラストで、わかりやすいです。文章が少し専門的で、難しい印象があります。先程紹介したスカルプターのための美術解剖学よりも説明のための文章量が圧倒的に多く、得られる知識も多いです。併用したほうがいいのかもしれません。

・遠近法関連

パース!

これが一番おすすめです。難易度は中です。

超入門 マンガと図解でわかる! パース教室

これは難易度は小ですが、とてもわかりやすく説明されています。

スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-

難易度は大ですが、応用知識がたくさんあります。

・色関連

カラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~
やはりこれですかね。

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