教室のラフスケッチをしてみる

今回はペンタブを使わず、マウスだけで教室を作ります。 教室と背景パース

CLIP STUDIO PAINTで読み込み、線画にする

ポイント

下絵をスキャンして読み込む

取り込んだ画像の線を濃くして見えやすくする。

レベル補正をかける

線画変換をする

1 下絵をスキャンして読み込む スキャナーなどで紙で描いた絵を取り込みます。 教室と背景パース これをクリスタで開きます。上にある「ファイル」から「開く」で画像を選択することで、読み込むことができます。 2 取り込んだ画像の線を濃くして見やすくする まず、複製レイヤーを3つ作ります。 複製レイヤー 複製レイヤー2 次に、それぞれの複製レイヤーを「乗算」、「焼きこみリニア」、「焼き込みリニア」にします。私は複製1を乗算、複製2と3を焼きこみリニアにしました。「通常」というところを変えるだけです。 スクリーンショット 2016-05-28 16.22.12 スクリーンショット 2016-05-28 16.21.59 4つのレイヤーを結合して、1つにします。最初のレイヤーを左クリックして、「表示レイヤーを結合」を押すことでできます。 スクリーンショット 2016-05-28 16.24.32スクリーンショット 2016-05-28 16.25.32 3:レベル補正をかける 白い紙と黒い鉛筆の線の違いをはっきりさせることが目的です。「編集」から「色調補正」、そして「レベル補正」をクリックします。左と右にある矢印を真ん中に合わせていきます。 スクリーンショット 2016-05-28 16.45.23 スクリーンショット 2016-05-28 16.46.41 スクリーンショット 2016-05-28 16.48.50 4:線画変換をする レイヤーを左クリックして、「レイヤーの変換」をすることで線画変換することができます。 スクリーンショット 2016-05-28 16.51.08 スクリーンショット 2016-05-28 16.51.23 最終的な画像がこちらです。 レベル補正

クリスタで一点透視図法レイヤーを作る

レイヤーから定規・コマ枠を選択して、パース定規の作成を行います。今回は「1点透視」を選択します。 教室とパース2 教室とパース3 作成するとこのようになります。 パースを使って教室を描く1

一点透視図法を調整する

水平線をちょうどいい位置に移動させます。パースレイヤーのときに水平線の位置を変えることができます。 パースを使って教室を描く3 パースを使って教室を描く2

全体の枠組みを作る(寸法を決める)

パース定規に従って、全体の枠組みを作ります。 今回はこの寸法を参考にします。

寸法 (https://www.pixiv.net/member_illust.php?illust_id=14002700&mode=medium)

グリッドの右側を見てみます。 幅は7メートル(700センチ)です。1マス70センチだとしたら10マスでいいですが、1マス10センチだとしたら70マス必要です。 1マス100センチで、7マスにしてみました。 パースを使って教室を描く・一点透視図法1 高さ3mもこれと同じように描いてみます。 おそらく青と緑が交わるような位置から3マス上げれば3メートルになると思います。 パースを使って教室を描く・一点透視図法2 綺麗に描くとこうなります。 パースを使って教室を描く・一点透視図法3 パースを使って教室を描く・一点透視図法4 今回は奥行きを2m(見える範囲)に設定します。 はたしてこの横幅のグリッド(青)と高さのグリッド(緑)は等しいのかという問題があります。チェックするために、以下の様な実験を行います。7m幅の青いグリッドの3マスを赤い線で引いてみます。これを自由変形で縦に変形して、先ほど作った高さのグリッドと等しいかどうかを確かめます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法5 パースを使って教室を描く・一点透視図法6 これで横幅のグリッドと縦幅のグリッドが等しいことが確かめられました。 次に、奥行きをどれくらいにするか設定します。設計図では全体の奥行きは9メートルですが、実際に絵にする部分を9メートルにすると大きすぎます。窓がひとつはいるくらいの奥行きにしようと思います。今回は3メートルにしておきます。3マス分です。このままでは足りないのでキャンパスサイズの幅をすこし広げます。 パースを使って教室を描く・一点透視図7 パースを使って教室を描く・一点透視図法8 ここから線を調整します。 パースを使って教室を描く・一点透視図法9 これでOKです。これで幅・高さ・奥行きが決まりました。

教室の柱を描く

寸法

柱は60*60です。実際に見える部分は幅が30で、奥行きが60だと思います。 グリッドにわかりやすいように線を描いてみました。グリッドサイズは70です。7マスにわけたので、1マス100cmです。 この1マスをさらに10でわりたい場合はどうすればいいのでしょう。70/10=7ではないでしょうか。 パースを使って教室を描く・一点透視図法11 グリッドサイズを70から7にしたものがこちらです。 パースを使って教室を描く・一点透視図法12 1マスがさらに10マスにわけられていることがわかります。今回は1マスあたり、100/10で10センチです。 パースを使って教室を描く・一点透視図法13 この調子で、柱を描いていきます。柱は横幅が30で、奥行きが60です。高さは700です。 パースを使って教室を描く・一点透視図法14 パースを使って教室を描く・一点透視図法15 反対側も描いていきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法16 パースを使って教室を描く・一点透視図法17 柱の詳細は最後に描き足します。次は黒板を描きます。

教室の黒板を描く

寸法

黒板の横幅は4mで、高さは1.5mです。上に60cm、下に90cmの間隔で設置してきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法18 横幅は4メートルです。 700-400=300 300/2=150 ですので、15マスずつ左右にずらした地点に黒板があります。 パースを使って教室を描く・一点透視図法19 これで黒板の全体の枠組みができました。 整理するとこうなります。 パースを使って教室を描く・一点透視図法20 次に黒板の細部を描いていきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法21 パースを使って教室を描く・一点透視図法23 パースを使って教室を描く・一点透視図法22パースを使って教室を描く・一点透視図法23

柱を描く(2)

黒板から天井までの高さが60でした。なので柱の線が来る位置を30にします。上下30です。 パースを使って教室を描く・一点透視図法24 柱を綺麗にします。 パースを使って教室を描く・一点透視図法25 パースを使って教室を描く・一点透視図法26 柱を引き伸ばします。 パースを使って教室を描く・一点透視図法27 パースを使って教室を描く・一点透視図法28 パースを使って教室を描く・一点透視図法29 パースを使って教室を描く・一点透視図法30 これで柱が完成です。次は教壇を描きます。

教室の教壇を描く

寸法

調べてみたところ、教壇は「W1800×D900×H150mm」というものがありました。 180cmが幅、90cmが奥行き、15センチが高さです。 今回は200cmが幅、100cmが奥行き、20cmが高さとします。 全体の幅が7mですので、7-2=5/2=2.5となり、左右に250cmズレた位置に教壇が来ることになります。 パースを使って教室を描く・一点透視図法31 パースを使って教室を描く・一点透視図法32 綺麗にしたら教壇の完成です。 パースを使って教室を描く・一点透視図法33

教室のドアを描く

ドアを描いていきます。

寸法

ドアの大きさは高さが2.5メートルほどで、奥行きは二メートルほどですかね。 グリッドを70に戻したほうがやりやすいかもしれません。 パースを使って教室を描く・一点透視図法34 残りの0.5mは、3グリットを6グリッドに増やしたいので、1/2します。 つまり35グリッドにします。 パースを使って教室を描く・一点透視図法35 パースを使って教室を描く・一点透視図法36パースを使って教室を描く・一点透視図法37 パースを使って教室を描く・一点透視図法38 パースを使って教室を描く・一点透視図法39 ドアの窓は80cmくらいですね。 パースを使って教室を描く・一点透視図法41 少しドアに段差をつけたいと思います。 パースを使って教室を描く・一点透視図法43 掲示板のようなものも適当に足しておきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法45

教室の窓を描く

寸法

窓の大きさは奥行きが1.7m、高さが2mくらいですね。床から窓の高さが80cmです。 上の窓は今回付けないので、上の窓の1mと、床からの高さ80cmを引いたものが今回の窓の高さです。 3m-(1m+80cm)=1m20cm パースを使って教室を描く・一点透視図法59パースを使って教室を描く・一点透視図法60 窓の幅も決めていきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法61 パースを使って教室を描く・一点透視図法62 分割しておきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法63 パースを使って教室を描く・一点透視図法64 ここから細部を描いていきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法65 パースを使って教室を描く・一点透視図法66 パースを使って教室を描く・一点透視図法67 パースを使って教室を描く・一点透視図法68 奥の窓も描き込んでいきます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法69 パースを使って教室を描く・一点透視図法70 サッシや鍵をつけます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法71 パースを使って教室を描く・一点透視図法72

教室の蛍光灯を描きます。

寸法

蛍光灯の幅は1.2mですね。 問題はどこらへんの場所に設置するかということですね。ドアの真ん中よりすこし手前らへんに蛍光灯を2つおいてみます。奥行きは20cmくらいでいいですね。蛍光灯と蛍光灯の間を60cmだとしたら、合計で1.2*2+60=3mになります。全体の幅は7mなので、7-3、=4となり、4を左右で2つに割れば、左右に2mずつの間隔ができます。 2mを左右であけたら、真ん中に3mの幅ができます。左右に120cmずつ間隔を開ければOKです。 パースを使って教室を描く・一点透視図法73 パースを使って教室を描く・一点透視図法74 パースを使って教室を描く・一点透視図法75 パースを使って教室を描く・一点透視図法76 パースを使って教室を描く・一点透視図法77 パースを使って教室を描く・一点透視図法78 パースを使って教室を描く・一点透視図法79 パースを使って教室を描く・一点透視図法80 パースを使って教室を描く・一点透視図法81 細部にこだわりたいときは、天井の蛍光灯を増やしていきます。今回は省略します。

教室の教卓を描きます。

幅80cm×奥行50cm×高さ90cmでいきます。 (700-80)/2=310cm 左右に310cmずつ間隔をあけます。 パースを使って教室を描く・一点透視図法82 パースを使って教室を描く・一点透視図法83 パースを使って教室を描く・一点透視図法84パースを使って教室を描く・一点透視図法85パースを使って教室を描く・一点透視図法86パースを使って教室を描く・一点透視図法87

教室の小物を描きます。

放送が流れる機械を適当に設置します。 細部にこだわれば中央に置くのですが、今回は省略します。 パースを使って教室を描く・一点透視図法88

床のグリッドの調整

いまのところ7マスのグリッドですが、これを21マスに変えます。 グリッドサイズを7から21にするだけです。 パースを使って教室を描く・一点透視図法89 パースを使って教室を描く・一点透視図法90

全体の完成図

これに机を並べたりすれば完成です。 パースを使って教室を描く・一点透視図法90

toki

投稿者プロフィール

https://souzoudiary.com/やhttps://souzoumatome.com/、https://souzouhou.com/も運営しています。
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やさしい人物画

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人体のデッサン技法
ジャック・ハムも同時期に手に入れましたが、比率で考えるという手法にルーミス同様に感動した覚えがあります。ルーミスとは違う切り口で顔の描き方を学べます。

・解剖学関連

スカルプターのための美術解剖学: Anatomy For Sculptors日本語版

スカルプターのための美術解剖学 2 表情編

一番オススメの文献です。3Dのオブジェクトを元に作られているのでかなり正確です。顔に特化しているので、顔の筋肉や脂肪の構造がよくわかります。文章よりイラストの割合のほうが圧倒的に多いです。驚いたときはどのような筋肉構造になるか、笑ったときはどのような筋肉構造になるかなどを専門的に学べることができ、イラスト作成においても重要な資料になります。

アーティストのための美術解剖学

こちらはほとんどアナログでイラストがつくられています。どれも素晴らしいイラストで、わかりやすいです。文章が少し専門的で、難しい印象があります。先程紹介したスカルプターのための美術解剖学よりも説明のための文章量が圧倒的に多く、得られる知識も多いです。併用したほうがいいのかもしれません。

・遠近法関連

パース!

これが一番おすすめです。難易度は中です。

超入門 マンガと図解でわかる! パース教室

これは難易度は小ですが、とてもわかりやすく説明されています。

スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-

難易度は大ですが、応用知識がたくさんあります。

・色関連

カラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~
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